■第1位『となりのトトロ』
そして、第1位に輝いたのは、1988年公開の『となりのトトロ』。20.0%もの得票率だった。
同作はさつきとメイの姉妹と、ふしぎな生き物・トトロとの交流を描いた作品で、ラストには2人でネコバスに乗って入院中の母にお見舞いのとうもろこしを渡しに行くシーンが描かれる。
木の上から父母の会話を見守る2人の姿に、どこかノスタルジックな気持ちにさせられるエンディングで、アンケートでは井上あずみによる明るいエンディング曲『となりのトトロ』も人気が高かった。
選んだ人からは「ジブリ作品は最後ちょっとさみしいような作品が多いが、『トトロ』は心から良かったと思えるから」(16歳・男)、「親子っていいなと思ったから」(37歳・男)、「2人が木の上から母親を見守るラストシーンが好き」(33歳・女)、「ちょっとウルッときちゃうけど、ほっこりな感じが好き」(41歳・女)、というコメントが寄せられた。
この他少数意見には『平成狸合戦ぽんぽこ』『火垂るの墓』『風立ちぬ』など、一口にハッピーエンドとはいえない物語も選ばれていた。観た後に明るい気持ちになるハッピーエンドだけでなく、どこか考えさせられる作品や、せつない気持ちになるものまで、ジブリ作品には多様な魅力が詰まっている。