人間を弄ぶ…少年漫画で描かれた非道すぎる残虐実験!読者にトラウマを与えたマッドサイエンティスト3選の画像
人間を弄ぶ…少年漫画で描かれた非道すぎる残虐実験!読者にトラウマを与えたマッドサイエンティスト3選の画像

 漫画やアニメの世界に目を向けると、お茶の水博士を筆頭にザボエラや赤城リツコなど、さまざまな分野の研究者たちが登場する。だが、すぐれた能力を持つ彼らが禁忌の領域に手を染めた瞬間、多くの罪なき人々が犠牲となってしまうのだ。

 そこで今回、自分の利己的な欲望のために人間をもてあそぶ非人道的な“実験”をしたマッドサイエンティストキャラを紹介する。極悪な敵ながらも、名セリフも多く一部では意外な人気を誇る彼らの“最凶”シーンを振り返りたい。

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 記事では『北斗の拳』『ONE PIECE』『鋼の錬金術師』についてのネタバレを含んでいます。未読の方はご注意ください。

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■「ん!? まちがったかな…」『北斗の拳』よりアミバ

 まずは、1980年代に大ブームを巻き起こした武論尊氏・原哲夫氏によるバイオレンスアクション漫画『北斗の拳』からアミバ。彼の名を聞いた多くのファンは、その残虐性とともに独特な言動を思い出すかもしれない。

 アミバは主人公ケンシロウの義兄・トキになりすまし「奇跡の村」で“治療”と称した実験を繰り返していた。全身の秘孔を研究するアミバは、街の人々を“木人形”として次々と殺していく。そのうえ老若男女関係なく、子どもの高熱を治してほしいと駆け込んだ親子を怪しげな笑みを浮かべたまま秘孔をついて惨殺した。

 人体の神秘を知るために罪もない人たちを殺め続けていた偽物の“トキ”であるアミバ。その噂を聞きつけ村を訪れたケンシロウは、義兄のあまりの変貌ぶりの理由を問いただすが、アミバは「ん~!? なんのことかなフフフ…」とニヤケ顔を正すことなく、「おまえの体で北斗神拳究極の秘孔を試させてもらうぞ」と襲いかかるのだった。

 結局は彼の正体が南斗聖拳を学んでいたアミバであることがバレ、激怒したケンシロウに倒されてしまう。同門のため顔見知りであったレイによると、アミバは顔まで変え、トキと同じく背中に傷までつけてなりすましていた。彼の言動を見ると顔や肉体だけでなく、心までトキになり変わっていたかのような徹底ぶりだった。

 だがトキを騙った理由はひどいものであった。ある日、トキの患者を未熟な秘孔で危険な状態にさらしたアミバは、激高したトキに顔を叩かれてしまう。「おれの天才の顔を!!」。つまりは完全な逆恨みである。とはいえ、中途半端ながらも南斗聖拳を学び、独学で北斗神拳を解き明かそうとしたのだから地頭は良かったのかもしれない。 

 4月20日にはアミバを主役としたスピンオフコメディ『北斗の拳外伝 天才アミバの異世界覇王伝説』が刊行されている。本編では外道そのものだった彼も、ナルシストで特異なキャラで長きにわたってファンから愛され人気を集め続けているようだ。

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