■牡牛座のアルデバラン『聖闘士星矢』
巨漢の牛角キャラというと、『聖闘士星矢』の十二宮編で、星矢たちの行く手を阻んだ牡牛座(タウラス)の黄金聖闘士「アルデバラン」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
先のバッファローマンが肉体的に牛の角を生やしているのに対して、アルデバランは凄まじい能力を持っていますが、一応、人間です。ただし、彼が身にまとっている牡牛座の黄金聖衣(ゴールドクロス)は、古代ギリシアの神話や伝説で描かれた牡牛星座の神秘性をその身に宿しているともいえるでしょう。
悪に染まった教皇の魔の手によって死に瀕する女神(アテナ)・城戸沙織を救うためには、24時間以内に巨大な力を持つ黄金聖闘士が待ち受ける十二宮を突破しなければならない……。そんな星矢ら青銅聖闘士(ブロンズセイント)が挑む十二宮の最初の難関となったのが、第二の宮殿・金牛宮の守護者、牡牛座のアルデバランでした。
先を急ぐ星矢の前に立ちふさがったアルデバランは、星矢の攻撃はまるで効きません。壁のように小揺るぎもせず、逆に「グレートホーン」という技で星矢たちをふっ飛ばします。
巨大な力を持ちつつも、致命的な攻撃は加えず、ただ立ち塞がり、主人公の行く手を阻む。
ここに、「牛の角」の持つ「権威」のイメージを見ることができます。