■ひらめきをもとに犯人を追い込んでいく気持ちよさ

 しかし、本作はこの「仮説」を立てることがゴールではありません。

 これは単なる確認作業。ゴールさえ分かっていれば「苦痛」にすぎないかもしれませんが、事件の模様は結構あっさり進んでいくので思考が追い付かず、この「仮説」の時間は、私にとっては立ち止まって考える良い時間になることが多かったです。

 仮説なので間違っている組み合わせもあります。あくまで可能性を全てつぶしていく、ということです。

 たとえば、容疑者が何人いるのか、ということを考えるためにはアリバイを考えなければなりません。事件発生時の状況を1人ずつ洗い出していくので、「この人はこういう理由でできる」「これはできなくはないけど現実的ではないな」ということをまとめていきます。

 その中からプレイヤーが推理するのです。ゲームはあくまで補助をするだけで、推理はプレイヤーができます。これはミステリー好きにとっては嬉しいポイントですよね。もう選択肢が答えじゃん、推理しなくてもクリアできちゃうよ、ということは一切ありません。

 この仮説を立て終わった後に、事件の真相をもう一度まとめなおして再確認し、推理パートへと臨みます。

 この推理パートは1発勝負。もちろんゲームなのでリセットもできますが、100か0の選択肢を間違えてしまったら犯人を取りのがしてしまう、という緊張感はたまりません。

 仮説を立てていく中で見えてきた一筋の光、「もしかしてこれって……!?」というひらめきを信じて犯人を追い込んでいく、そのハラハラドキドキ感はたまりません。そして、真相を解き明かしたときのカタルシスもすさまじいものがあります。正直、私は最初なめてかかったので、チュートリアルをのぞく初めての事件のときは普通に間違えました。1話目だから簡単、ということはありません。結構ちゃんと難易度が高いです。

 現実で事件が起きる→過去の事件を見る→現実に戻ってくる、を繰り返してこの四十間家の謎を解き明かすのですが、本作で重要なキーポイントとなるのが「不老の果実」です。

 このゲームのテーマはこの果実に凝縮されているといってもいいでしょう。

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