■赤木の方がフケてるぞ!

 インターハイ出場をかけた一戦「海南大附属vs湘北」。開始10分、王者・海南を相手にしながら4点以上のリードを許さず、大健闘の湘北。徐々にリバウンダーとしての素質を開花しはじめた初心者の花道に、主将の牧が自らマークを買って出る。

 しかし、牧のマークがついた瞬間、花道はまじまじと彼の顔を見て「…君、何年?」「高校生?」と失礼すぎる発言を連発。さらに海南大附属のルーキー清田信長に「ズルイぞ てめーら OBを連れてくるとは!!」と、まるで牧が年齢詐称しているとばかりに指摘した。

 それに対して信長は「バカか てめーは!! 牧さんはこれでもれっきとした高3だ!! 17歳だぞ!!」と、図らずも牧の老け顔のことは認める発言をしている。

 あまりの見苦しい応酬に審判から警告が入ったが、そんな二人の会話を黙って聞いていた牧は、花道にスッと近づくと「赤木の方がフケてるぞ!!」と真顔で反論。インターハイ16年連続出場の海南大附属を率いる全国区の牧。常にトップを走り続けてきた男にとっても、老け顔はコンプレックスだったのかもしれない……。

 さらに、この牧の発言を耳にしたチームメイトの神が「気にしていたのか…」と真剣に心配するのも、この一連の流れの面白さを増幅させている名(迷?)シーンである。

  1. 1
  2. 2
  3. 3