■信頼するエースに向けた強烈な言葉!【陵南高校:田岡茂一監督】
陵南高校の田岡監督も、愛すべき監督の一人。海南大附属の高頭監督とは高校時代からの因縁のライバル関係で、田岡監督は「高頭がどれだけ厳しいか知らんが…オレの方がキビシイ」と断言するほど、海南大附属戦ではバチバチに意識していた。
ちょっと子どもっぽい対抗意識を見せた田岡監督ではあるが、自分が鍛え上げた選手たちのことを信頼しているためか、試合中はあまり荒い言動を見せない。しかし、そんな田岡監督がキレたのは、インターハイ行きの最後の椅子をかけた「湘北vs陵南戦」のこと。
後半からノッてきた流川は、仙道すら圧倒して反撃開始。絶大な信頼を寄せるエース仙道が、自分のスカウトを断って湘北に入った流川に翻弄される場面に我慢できなかったのか、田岡監督は「なにをやっとるか仙道ォ!!!」「朝メシちゃんと食ってきたのかぁ!!」と鬼の形相で吠え、あまりの剣幕に観客から「おっかねーっ」という声が出るほどだった。
そんなド派手なキレっぷりを見せた田岡監督だが、スタメンではない湘北の木暮がスリーポイントを入れて試合を決定づけた際には「あいつも3年間がんばってきた男なんだ」「侮ってはいけなかった」と正しく評価。さらに敗れた試合後には「敗因はこの私!!」「陵南の選手たちは最高のプレイをした!!」と自らの責任と言い切り、選手をほめ称えた素晴らしい監督である。