『将太の寿司』に学んだ“細かすぎる職人技”3選 リアル寿司屋でこっそりチェックしたくなる「握る手数」「捨てシャリの有無」「巻き物の揃い具合」の画像
画像は『将太の寿司』(講談社)第13巻・書影より

 料理漫画に目がない人なら、一度は読んだことがあるであろう『将太の寿司』。『週刊少年マガジン』(講談社)に連載されていた寺沢大介氏の名作で、15歳の少年、関口将太が小樽から上京し、一流の寿司職人を目指していく物語だ。

 周囲の人との温かなエピソードを交えつつ、あらゆる困難にも負けずに将太がどんどん成長していく様子は見ていて爽快。連載当時は10代だった筆者も毎回胸を熱くさせては、おいしいお寿司を食べたくなったものである。

 そして作中には、寿司に関するうんちくが随所に描写されている。『将太の寿司』を読んで初めて知った、寿司職人ならではの技術も数多く登場した。その中から、実際にお寿司屋に行ったときに思わずチェックしたくなる、3つのポイントをご紹介したい。

■手数は何手で握っているか

「手数(てかず)」とは、“寿司を握るときに形を整えるために必要な動作”のことを指す。寿司は生魚を素手で握るため、ネタが傷まないように最小の手数で握ることが大切だとされていた。

 どんな職人でもはじめは7、8手かかるそうだが、修練を積むことでだんだんと手数は減る。将太の場合、新人寿司職人コンクール2回戦の時に「たて返し」の手法を会得し、4手まで減らしている。ちなみに鳳寿司の親方・鳳征五郎は、なんと2手で仕上げる。

 実はこのことを『将太の寿司』で知ってから、実際に回らない寿司屋に行ったときは、寿司を握る職人の手元をチェックしてしまうように。若い職人と年季の入った職人の手数の違いに注目していると「おお、2手少ない」なんて発見ができて、なんとも面白いのだ。

 征五郎のように2手で仕上げる職人にはいまだ出会ったことはないが、それは筆者が鳳寿司のような超高級店に行ったことがないからかもしれない……。いつか目の前で見てみたいと思う。

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