【『キャプテン翼』の根性男・石崎了】天才・大空翼の心を動かした凡人の行動とは?【キャプ翼のガッツマンに心ひかれるワケ】(2)の画像
【『キャプテン翼』の根性男・石崎了】天才・大空翼の心を動かした凡人の行動とは?【キャプ翼のガッツマンに心ひかれるワケ】(2)の画像

キャプテン翼』の主人公・大空翼の“親友”というと、ゴールデンコンビで知られる岬太郎を思い浮かべる人が多いはず。しかし、翼とのつきあいの長さでいえば岬太郎以上である石崎了も、間違いなく親友と呼べる一人である。翼にとって、石崎の存在がどれほど大きいのかが分かるシーンが、フランス国際Jr.ユース大会の中で描かれている。

■大空翼にとってのキーパーソン!

 Jr.ユース大会の決勝戦で翼や石崎のいる日本代表は、過去に大敗を喫した西ドイツ代表と激突。“若き皇帝”カール・ハインツ・シュナイダーを擁する西ドイツを相手に2対1とリードした日本。だが、これによって西ドイツの選手たちの闘志に火がついた。

 本気になった西ドイツの猛攻を受け、シュナイダーの必殺シュート「ファイヤーショット」が炸裂。世界を代表するストライカーの必殺技の前になすすべもないかと思われたが、石崎はこれにひるまず至近距離でおなじみの顔面ブロックを敢行。しかし、残念ながら結果的にシュナイダーのゴールを許してしまった。

 西ドイツ最高のフォワードの渾身のシュートをまともに顔面に食らった石崎は、鼻から大出血。そのうえ脳震とうを起こして意識朦朧としていた……。もはやピッチを去るしかない状況で石崎は、ヘタクソだった自分がこんな大舞台に立てたこと、そして子どもの頃から自分を引っ張ってくれた大空翼への感謝の気持ちを告げる。さらに石崎は「おれの夢はおまえがサッカーで世界一になることだからよ」と翼に言うと、気を失った。

 この石崎のまさに命がけのプレーと熱いメッセージが、日本のエース翼とチームを奮い立たせ、奇跡の決勝ゴールを呼びこむ原動力となる。石崎のワンプレーは、自ら得点を決める以上の価値をチームにもたらしたと言っても過言ではないだろう。

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