メガドライブ版『ハードドライビン』『ガントレット』等々、テンゲンによる「面白すぎるレトロゲーム説明書」のぶっ飛んだ内容とは?の画像
テンゲンのメガドライブ用ソフト『ガントレット』『ハードドライビン』『MIGー29』『V・V(ヴイ ファイヴ)』パッケージ(著者撮影)
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 ゲームのダウンロード販売が日常になってきた昨今、失われつつあるものがあります。それはゲームの取扱説明書です。最近はパッケージでゲームを買ってもロムやディスクだけが入っていて、マニュアルはオンライン、もしくはゲーム内マニュアルで確認するものがほとんどで、少し寂しい感じもします。

 説明書にはゲームの目的やルール、操作方法といったプレイに欠かせない情報が載っているのはもちろん、バックストーリーやさまざまなイラスト、ときにはゲームのヒントなども書かれていて説明書を読むだけでワクワクしました。ゲームを購入した帰りの電車内でガマンしきれずに説明書を読む……なんて経験があるのは私だけではないと思います。

 そんなゲームの取扱説明書の中に、とびきり個性的で面白すぎるものがありました。……これだけでピンとくるレトロゲームファンもいるかもしれません。そう、今回ご紹介するのは、あの「テンゲン」のマニュアルです。

■恋人との関係性にまで配慮? 『ハードドライビン』の説明書

 TENGENはアメリカのアタリゲームズのコンシューマ部門として設立された子会社。ゲームを日本にローカライズして販売していたのが、TENGENの日本法人「株式会社テンゲン」です。

メガドライブ版『ハードドライビン』パッケージ

 そのテンゲンから発売されたゲームの説明書が風変わりすぎることは当時のゲームファンの間で話題に。“ヘンな説明書”といえば、メガドライブでリリースされたテンゲンの第一作目『ハードドライビン』の名が真っ先に上がるほどです。

 3Dポリゴンで描かれたドライブゲーム『ハードドライビン』の説明書は、やけにフランクな文体で書かれているのが特徴。

 しかも「本物のドライビングとハードドライビンの最大の違いは、JAFに電話すれば助けに来てくれるか、くれないかということでしょう」「将来アメリカで車を運転する予定のある方は、走行車線を右にして、来るべき時にそなえましょう」など、ジョーク混じりの表現が随所に見られます。

 あげくの果てに、難易度調整の項目には「恋人の見ている前で遊ぶのなら、EASYにして安全運転をこころがけたほうが良いと思います」「事故を目撃されて、乗ってもらえなくなったら大問題ですから」などと記載。プレイヤーのプライベートまで配慮してアドバイスしてくれるのは『ハードドライビン』の説明書くらいではないでしょうか。

このページを読んでおけば、恋人の前でイキってHARDを選んでしまい、ヘタなプレイを見せて幻滅される心配はない?
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