ファミコン版『ドラゴンクエスト3』を50秒クリア!「RTA in JAPAN」で炸裂したファミリーベーシックを用いた“奇策”とは?の画像
画像は『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエスト2』『ドラゴンクエスト3』『ドラゴンクエスト5』(編集部撮影)

 2021年12月26日から31日にかけて、ゲームイベント「RTA in JAPAN Winter 2021」が開催。この“RTA”とは“リアルタイムアタック”のことで、現実時間を基準に、ゲームクリアまでのタイムを競う遊び方である。

 多くのRTAプレイヤーが出場した「RTA in JAPAN Winter 2021」の4日目(29日)には、ファン待望の『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(エニックス)のRTAが開催。ファミコンを代表する国民的RPG『ドラクエ3』をたった50秒でクリアするという信じられない偉業が成し遂げられた。その驚異の方法を始め、ただ速さを突き詰めた結果編み出された数々のテクニックについて紹介しよう。

■“ホットプレート”を用いる方法は過去のものに!?

 昨年の「RTA in JAPAN」の“ドラクエ3の部”では、出場者のひっしー氏がクリアタイム22分7秒という当時の世界記録を樹立。このとき彼が用いたのは、まさかの「ホットプレート」。レベルを自由に操作したり、好きなアイテムを呼び出したりするバグ技「電源ON/OFFバグ」の精度を少しでも上げるため、ホットプレートでファミコン本体を加熱するという荒業が用いられた。

 あれから1年がたち、『ドラクエ3』のRTA界隈では新たな手法が発見されたようで、あの“ホットプレート”はもう古いのだという。

 今回の『ドラクエ3』RTAは「Any% 任意コード実行」と銘打たれ、要するにクリアできれば「なんでもOK」ということ。ゲームのプログラムコードの隙を突き、独自のコードを入れこんで想定外の挙動を生み出し、強制的に最速クリアを狙うのもルール上は問題ない。

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