■直接手を下されずにあっけなく死亡
南斗聖拳108派のひとつに属する「南斗双斬拳」の使い手であるベジとギジ。聖帝サウザーの手下としてケンシロウの前に立ちはだかる。
「南斗双斬拳」がどんな技かというと、敵を挟み込むようにベジ&ギジが高速でナイフを投げ合い、互いにキャッチと投擲を繰り返しながら間合いを詰めていくというもの。
至近距離、それも高速で飛び交うナイフをケンシロウはかわし続け、間合いを詰めてきたベジとギジに一撃を加える。このあとケンシロウは「ひとつ忠告しておく」「その投剣を使うのはやめておけ」と警告を発した。
ケンシロウの言葉に怯むことなくベジ&ギジは再び「南斗双斬拳」を披露。しかし、今度はお互いが投げたナイフをキャッチできず、それぞれの顔面にさっくり突き刺さる。すでに2人は「児鳩胸(じきゅうきょう)」という経絡秘孔をケンシロウに突かれており、目の遠近感を失っていたことが原因だった。
彼らも南斗聖拳の端くれとして、それなりに努力して技を身につけたはず。その弱点をあっけなく見破られ、自分の技を受けて死ぬ姿に何とも言えない悲哀を感じてしまった……。
■超有名な断末魔を生んだ男
『北斗の拳』と言えば、ザコキャラが“謎の断末魔”を残して死ぬシーンが有名で、いまだにゲームやパチンコ、パチスロなどでもフィーチャーされ続けている。中でも一番知られているのが「あべし」という断末魔ではないだろうか。
実は『北斗の拳』の代名詞とも言える「あべし」は、作中に名前すら出てこないザコ敵が生みの親(?)。ケンシロウと敵対するジャッカルの軍団の手下の1人で、自分のことを「元プロボクサー」と語っていた人物だ。
血気盛んなこの元ボクサーはケンシロウに挑むものの「北斗断骨筋」を食らって右腕からグシャグシャに破壊され、最期に「あべし」という謎の断末魔を残して死亡した。
ちなみに「ひでぶ」の断末魔を残して死んだのはシンの部下ハート、「たわば」はゴッドランドのマッド軍曹が残した言葉である。