■猛威を振るうサンダーの「ビッグサンダー」
雷ポケモンを主軸として戦うグランドマスター・スティーブが持っているこのカード。「カミングサンダー」と「ビッグサンダー」という2つのワザを持っており、これがひたすら便利だった。
「カミングサンダー」は、サンダーがバトル場に出されたときに、自分以外のポケモン一体にランダムで30ダメージを与えるというもの。当時は、進化していないポケモンのHPが30~50程度に設定されていることが多かったので、サンダーが出てきただけでまず相手の戦力をそぐことができたわけだ。
そしてもう一つのワザである「ビッグサンダー」は、カミングサンダーと同様にランダムで70ダメージを与えるというもの。本気の攻撃態勢に入ったサンダーが、止められないほど猛威を振るうのだ。
このサンダーを使ううえでデメリットが一つあり、自分の控えに出しているポケモンも攻撃の対象になってしまう。いわばもろ刃の剣ではあるのだが、実はこのデメリットもさほど問題ではない。なぜなら、デッキ内のポケモンをあらかじめサンダー一体だけにしてしまえば、確実に相手のポケモンに攻撃を与えることができるのだ。
デッキを「サンダーLv.68」と補助カードのみで構成し、あとはひたすらビッグサンダーを連発するだけ。これによりNPC戦はだいたい突破できるという、バッサバッサとなぎ倒していく爽快感はあるものの、やはりバランスブレイカー的なカードではあった。
■ぜひもう一度ゲーム化を
サンダーはゲームバランスを崩すものとばかり思っていたのだが、大人になってあらためて調べてみると、実は「バリヤードLv.28」が天敵であり、30以上のダメージを受けない「なぞのかべ」により手も足もでなくなると知った。そのためサンダーとバリヤードばかりが跋扈する『ポケモンカードGB』の大会もあったそう。
スマホやPCでポケカが遊べるゲーム『Pokemon TCG Live』の2022年のリリースが発表されているが、こちらは国内対応は未定。23年前にポケカの楽しさを教えてくれた『ポケモンカードGB』を今一度リメイク作で楽しみたいというファンも多いのではないだろうか。