中央競馬を代表するG1レース「第66回・有馬記念」(中山・芝2500メートル)は、12月26日15時25分に発走となります。2021年の競馬シーンで活躍し、ファン投票によって選ばれた名馬たちが多数集う、暮れのドリームレースです。
今年は競馬を題材にしたゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』の大ヒットもあって、例年以上にフレッシュな競馬ファンも注目していることでしょう。
過去にも競馬を描いたゲームや漫画は多数ありました。とくに漫画作品では「有馬記念」が物語の重要な意味を持つレースとして位置づけられることが多く、さまざまな感動的なレースが描かれています。
そこで本記事では90年代からの競馬ファンであり、大のマンガ好きでもある筆者が衝撃を受けた「競馬マンガの一番感動的だった有馬記念」についてご紹介したいと思います。
■アニメ化までされた競馬マンガの傑作!
その作品とは1994年から98年にかけて『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載された、つの丸氏の傑作『みどりのマキバオー』です。テレビアニメ化もされた有名な競馬マンガなので知っている人は多いと思いますが、先日知り合いの若い競馬ファンが「ギャグマンガ」と認識していたことにちょっぴりショックを受けました。
たしかに、ときどきお下品なギャグシーンがあり、主人公・マキバオーの姿もサラブレッドとは思えないほど小柄にデフォルメされています。また『ウマ娘』のように擬人化されているワケではありませんが、馬と人間が会話できる(なんならネズミも)という独特の世界観です。
しかしながら、このマンガで描かれた競馬としてのドラマは、シリアスそのもの。作者のつの丸氏は競馬知識が豊富なこともあり、現実の競馬エピソード等も作中に盛りこみ、馬の“血統”のような少々マニアックな部分までしっかり表現されていました。
その傑作『マキバオー』の中で、いまだに何度も読み返してしまうベストレースが「第41回・有馬記念」なのです。