2021年7月にアニメの第1期が放送され、新規のファンを増やし続けている和久井健氏による漫画『東京卍リベンジャーズ』。ヤンキー漫画に加えて、主人公の花垣武道が恋人の死を防ぐためタイムリープを繰り返すというSFサスペンス要素が入り、従来男性ファンの多かったヤンキー漫画というジャンルにもかかわらず多くの女性ファンを獲得している。
同作の女性人気の理由は、このほかにも画風がおしゃれであるところなどあまた挙げられるが、中でもいちばんの支持の理由は、登場人物たちの人間関係が「繊細」かつ「エモく」描かれていることだろう。暴走族という環境下での上下関係や過去から続く因縁など、複雑な矢印が飛び交う人間関係は巻を追うごとに加速している。
そこで今回は、『東京リベンジャーズ』のエモすぎる人間関係の数々を紹介。主にアニメの内容に即してその魅力を振り返りたい。
■マイキーを支えるドラケンの包容力
まずは、『東京リベンジャーズ』のアイコンともいえる存在であり「東京卍會(トーマン)」の総長であるマイキーこと佐野万次郎と、副総長のドラケンこと龍宮寺堅の2人。
彼らは小学5年生からのつきあいで、武道が3回目のタイムリープをした際にはドラケンがマイキーを暴行事件の被害者のもとへ連れていき、事件に巻き込んでしまったことに対して一緒に謝罪をさせた。このエピソードではドラケンがマイキーの"心"であり、互いに足りないものを補いあっていることが明かされた。
子どもっぽい無邪気な性格のマイキーと、寡黙で大人っぽいドラケンは一見ウマが合わなさそうだが、ふたりの相性はバッチリ。マイキーがファミレスでお子様ランチに旗が立っていないことに腹を立てたときも、ドラケンは懐からスッと旗を差し出し一瞬にしてマイキーをなだめてみせた。まるで「ママ」のような包容力を持つドラケンに、マイキーが心を許すのも当然か。