■誰もが気になったミハルの弟と妹の行方

 アニメ『機動戦士ガンダム』の劇中では、その後ミハルが残した弟・ジルと妹・ミリーのその後はとくに描かれませんでしたが、いくつかのガンダム関連作品で彼らについての描写があります。

 新しいところでは、安彦良和氏による人気漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の第24巻・特別編(2015年2月発売)に登場。それは「アルテイシア0083」というタイトルで、一年戦争から数年がたったあと、カイがセイラに会いに行くというエピソードでした。

 この頃、戦争孤児の救援活動をしていたセイラはカイとの別れ際、ミハルが残した弟と妹が孤児院に入ることを拒否し、姉が帰ってくるのを今も待ち続けていることを告げます。セイラはそんな二人の考えを尊重して「財団で見守ることにしたわ」と伝えると、カイは「ありがて…」とだけつぶやき、帰りの機内で号泣する場面がありました。

 このエピソードを描いた安彦氏は「放ってはおけない問題って、1stにはいくつもあるんだよ」「ジルとミリーもそう」とコメント。さらに安彦氏は「描いていて、カイと一緒に僕も泣きました」と締めくくっています。

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