人気コミック原作ドラマ『それでも愛を誓いますか？』主演・松本まりかが語る30代夫婦の葛藤「夫と一生できないかもしれない現実どう受け止めるか」

■依存しないことで相手を支えることができる

――そこは、原作とも通じる部分ですよね。武頼との生活に、精神的にも経済的にも依存していた純が、自分の足で立ちあがり、前に進むことを決めたあたりから、どんどん彼女のことが好きになっていきました。

松本　やっぱり、依存してしまうのがいちばんよくないな、って思います。専業主婦でも、いいんです。立派な職業ですから。でもそこに、“養ってもらってる”とか“夫がいなくなったらどうしよう”みたいな意識がまざりこんでしまうのは、よくない。どんなに愛している人が相手でも「あなたがいなくなっても私は別の場所で幸せになれる」ぐらいの心持ちでいたほうがいいし、そのほうが、相手がどうしても自力で立てなくなったときに、かわりに立って支えることができるんじゃないのかな、と。

――難しいですよね。「あれ？　自分ひとりで立てるじゃん！」となったとき、本当にその夫は必要か？　と我に返る女性も多そうですし……。

松本　まさに「それでも愛を誓いますか？」。本当に、すごいタイトルですよね（笑）。クランクアップした今も、視聴者がどんな思いでドラマを観てくださるか、ドキドキしっぱなしなんですけど……女性が自分自身の手で人生を切り開いていくためのヒントにもなるドラマじゃないかなと思うので、楽しみにご覧いただければと思います。ただし、決して甘やかしてはくれないので、心の準備はしておいてくださいね（笑）。

――共演者も、実力派ぞろいなので、演技の掛け合いも見ごたえがありそうですね。

松本　脚本は余白が多いから役者の腕が試される。皆さん、本当にうまい方ばかりなので、ちょっとでも気を抜くと演技の粗が見えてしまうという、非常に緊張感の高い現場でした。でもそれが、すごく、楽しかった。この作品で、新しい景色を見せてもらえた気がしましたし、こういう芝居を、私はやりたかったんだ、とすごく幸せでした。これからも、もっといろんな役を演じていくために、この作品は必要だったんだな、と思います。

ヘアメイク：板垣美和　スタイリスト：柾木愛乃
衣装協力：SHIROMA、ドーラ／ロードス、ダイアナ／ダイアナ 銀座本店

1. 
2. 1
3. 2