さいとう・たかを原作特撮ヒーロー『超人バロム・1』子どもたちにトラウマを与えた最恐ドルゲ魔人5選の画像
『超人バロム・1』DVD第4巻
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 9月24日に亡くなった漫画界の巨匠さいとう・たかをさん。『ゴルゴ13』『鬼平犯科帳』など代表作は数多いが、特撮ファンにとって忘れてならないのは、さいとうさんが手がけた特撮ヒーロー『超人バロム・1』の魅力である。

 1970年から『週刊ぼくらマガジン』で連載が開始された漫画『バロム・1』。2人の少年が合体変身するという斬新なアイデアが当時話題となり、『ウルトラマンA』や『トリプルファイター』『魔人ハンターミツルギ』といった合体変身ヒーローの先駆け的存在となった。

 そして1972年から、同作を原作とした実写ドラマ『超人バロム・1』のテレビ放送がスタート。原作のデザインとは大きく異なっていたが、さいとうさん本人が実写版のデザインを手がけていることから、自らリメイク企画を温めていた思い入れの強い作品であったと言われている。

 当時は『仮面ライダー』のヒットによって巻き起こった変身ブームによって、特撮変身ヒーローがひしめき合っていた時代。『超人バロム・1』は合体変身にプラスする要素として盛り込まれたカーアクションなど試行錯誤が見られたが、中でも毎回登場する「ドルゲ魔人」の怪奇性の強いデザインが特徴的だった。

『仮面ライダー』が「蜘蛛男」「さそり男」など、オーソドックスな動物を擬人化していたのと同様に、初期『超人バロム・1』でもオコゼやイカなどといった生物をモチーフとした敵デザインが採用されていた。だが、夏休み時期の怪談要素を取り入れた「悪魔シリーズ」を皮切りに様子が変わる。唇をモチーフとした「クチビルゲ」や目をモチーフとした「ヒャクメルゲ」など、体の一部をモチーフとした斬新でグロテスクなデザインが多く採用されるようになっていった。

 これらはもともとは『ジャイアントロボ』の体の一部をモチーフとした敵ロボットデザインにヒントを得たとされているが、独自のものにうまく変換された。

「ドルゲ魔人」が醸し出す怪奇性に子どもたちは震え、PTAからは苦情の電話が殺到したという。だがこのことで逆に番組自体に注目が集まり、今もトラウマ的な怪人が登場する特撮番組として語られることが多い。今回は特に怪奇的だったトラウマ的「ドルゲ魔人」5選を紹介したい。

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