『鬼滅の刃 無限列車編』炎柱・煉獄杏寿郎が示した強さを「柱の発言」「吾峠呼世晴の言葉」などから考察の画像
『鬼滅の刃 無限列車編』炎柱・煉獄杏寿郎が示した強さを「柱の発言」「吾峠呼世晴の言葉」などから考察の画像

 9月25日、地上波で初放送された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(フジテレビ系)は平均世帯視聴率は21.4%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。さらに放送後には10月10日から完全新作エピソードを含む「無限列車編」のテレビアニメが放送されることも発表され、大きな反響を呼んだ。

『劇場版 無限列車編』が放送されたあと、SNSでは視聴者からさまざまな感想が上がる中、あるツイートが話題になった。それは保育園児の息子が友だちから「煉獄さん弱い」と言われて泣いていたという趣旨のツイートだ。
 

※以下の内容には「劇場版 無限列車編」及び原作コミックの一部ネタバレが含まれているのでご注意ください。
 

 実はこのツイート以外にも同様の意見がちらほら見受けられ、鬼の猗窩座(あかざ)との戦いで散った煉獄杏寿郎について「弱かった」という声があることに正直驚いてしまった。たしかに結果だけを見れば、炭治郎が鬼殺隊に入って以降、柱として最初の戦死者になったのが煉獄だ。そういう印象を受ける人がいたとしても不思議ではないのかも……。

 しかし自分を含め、大半の人が反論したくなる見解だろう。それに原作コミックスを最後まで読んでいたからこそ、当然のように受けとめていた部分があるのかもしれない。そこで本記事では“煉獄杏寿郎の強さ”に焦点を当てて、いろんな角度から分析してみたいと思う。

■上弦の鬼とタイマンを張ることの「すごさ」

 まずは「無限列車編」での煉獄と猗窩座の戦いについて振り返ってみたい。猗窩座は“十二鬼月”と呼ばれる鬼の中の精鋭「上弦の参」に位置する。これはつまり鬼舞辻無惨を除けば、作中で3番目に強い鬼ということを表す。

 その上弦の鬼と作中で初めて激突することになったのが、「無限列車編」における煉獄杏寿郎である。原作漫画を読まずにアニメを追っていた人からすると、このとき初めてベールを脱いだ上弦の鬼がどれほど強いのか測りかねるのも当然だ。

 だからアニメ派の人は、もしかすると以前に鬼殺隊の柱が十二鬼月と戦ったシーンを思い浮かべ、それと比較したかもしれない。たとえば十二鬼月の累と戦った水柱の冨岡義勇だ。

 あのとき義勇は炭治郎が大苦戦した十二鬼月「下弦の伍」累を、水の呼吸・拾壱ノ型「凪(なぎ)」で瞬殺した。上弦と下弦の違いがあれど完勝した義勇の印象が強い人は、同じ十二鬼月に敗れた煉獄が弱かったと誤解する可能性もありうる……のかも。

 しかし、上弦と下弦の鬼の間には、到底埋めようのない実力差が存在するのも事実。そのことは「無限列車編」の中でも明言されており、「上弦の顔ぶれは、ここ百年変わっていないこと」「上弦の鬼は過去に何人もの鬼殺隊の柱を倒していること」などが語られている。実際、下弦の鬼のトップに位置する魘夢は、炭治郎&伊之助コンビにとどめを刺されていた。

 そして無限列車編以降の物語においても、鬼殺隊の柱が“普通の状態”のまま1対1で上弦の鬼に勝つシーンはない。のちに登場する特別な力を発現することで、ようやく一部の上弦に太刀打ちできるレベルなのだ。

 そう考えると、煉獄杏寿郎が「無限列車編」の時点で上弦の三番手である猗窩座と正々堂々とタイマンを挑み、自身も致命傷を負いながらも、あわや陽光で焼き殺せるところまで追い詰めたこと自体がとてつもない偉業だ。

 また、アニメでもいつかは描かれるであろう鬼舞辻無惨の根城「無限城」での猗窩座の壮絶な戦いぶりを見れば、あらためて煉獄がやったことの“すごさ”が実感できることだろう。

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