2001年9月14日、任天堂のゲーム機「ニンテンドーゲームキューブ」が発売。本日でちょうど発売から20年という節目を迎えた。個人的に同ハードの作品で思い出すのは、2002年に“そこを歩く、という恐怖”をキャッチコピーに掲げて発売された、ゲームキューブ版『バイオハザード(原題:biohazard)』(カプコン)。『バイオハザード』シリーズの原点であるプレイステーション版(1996年発売)のリメイク作品だ。
20年以上続く人気シリーズの始まりとなった“恐怖”を、当時の最新ハードだったゲームキューブで再構築。グラフィックの大幅な向上や追加要素の実装など、さまざまな改良が施され、洋館や中庭、寄宿舎といったマップは構造が一部変更・追加されてボリューム面もパワーアップした。
リメイクにあたって物語にも手が加えられたものの、大筋は変わらない。アークレイ山地で消息を絶った“S.T.A.R.S”のブラヴォーチームを捜索すべく派遣された、クリスやジルたちアルファチームが、現地でさまざまな化け物と戦いながら生き残るための方法を探っていくというあらすじはそのままに、各キャラクターの動向などが一部原作と異なる。
本作はWiiやSwitch、PS3にPS4といったのちのゲーム機にも幾度となく移植されており、その人気ぶりからも作品としてのクオリティの高さがうかがえる。カプコンの公式サイトによれば、2021年6月30日現在ゲームキューブ版の売上本数は135万本。初代ありきのリメイク作品ながら、同じ年に新作として発売された『バイオハザード0』の125万本を上回っている。
サバイバルホラーである『バイオハザード』シリーズにおいて、個人的にもっとも恐怖を感じた作品は、一人称視点を採用した『バイオハザード7レジデントイービル』、そしてこの初代をリメイクした『バイオハザード』だ。
発売から20年が経過したゲームキューブの屈指の名作として知られる本作が、いかに“最恐”の傑作だったのかを本記事にて解説していきたい。