■連載開始から40年がたった今も色褪せない魅力
そして第1位となったのは、23.0%という圧倒的な支持を集めた『タッチ』より、浅倉南と上杉達也、そして弟・和也による三角関係。
1981年から1986年にかけて『週刊少年サンデー』で連載されたあだち充氏の野球漫画で、幼なじみの少女と双子の兄弟の三角関係を描いた青春ストーリー。真面目な好青年の弟・和也と、いいかげんで要領のいい兄・達也の2人は仲が悪いというわけではなく、お互いがお互いを想いやっているというのが特徴的だ。2人とも幼なじみの浅倉南に恋心を描く三角関係が物語中盤まで描かれるが、弟・和也が試合に向かう途中で車に跳ねられ事故死してしまう。
高校生が背負うにはあまりにも複雑な関係には「王道かつ元祖と言える三角関係で、笑いあり涙ありで好きだから」(29歳・男性)、「幼なじみでずっと一緒にいた3人の関係がいい。南ちゃんが最高」(48歳・男性)、「兄弟で同じ人を好きになるというのが複雑な感情があって共感できたから」(32歳・男性)、「三角関係といってもこの漫画はいやらしさや闇がないので安心して見られる」(35歳・男性)、「三角関係のうちの一人は故人なところがミソな気がする。生きてるほうがどれだけ頑張っても、美しい思い出には勝てない。生きていれば見せたはずのダメな部分も見せることはない。そのハンデを乗り越えていくのが良い」(49歳・女性)という熱いコメントが寄せられた。
ランキング4位以下にも笑いやときめき、感動だけでなく、じれったさや嫌悪、涙など我々にさまざまな感情を与えてくれる三角関係を描いた作品たち。今も頭の中で鮮明にこれらの作品の名シーンが思い出せるのは、それほど我々の人生に多くの印象と衝撃を与えてくれたということだろう。