■人間性の表れる誠実な言葉

 “氷女”と呼ばれる妖怪の流す涙は希少な宝石となり、裏ルートで高額で取引されていた。その氷女の少女・雪菜を監禁し、ひどい目に合わせて宝石を採取していた極悪な人間に対し、桑原は激しい怒りを見せる。

 幽助や飛影らと協力して雪菜を救出した桑原は、彼女の両腕にヤケドの痕が残っていることに気づく。そして神妙な面持ちの桑原が彼女に告げたのが次のセリフだ。

「あやまるのは……こっちの方だ……ごめんな…」「こんなヒデー目あってんだ。許してくれなんて言わねー」「……けど人間には気のいい奴もいっぱいいて……オレの周りはバカばっかりだけど……そんな奴らばっかりで」「だから…だから人間全部を……人間全部を嫌いにならないでくれ、たのむ…」。

 “氷女”である雪菜に対して悪意ある人間が行った非道な行いを、同じ人間として謝罪した桑原。それだけでなく、幽助や飛影といった仲間に対する桑原の想いまで伝わってくるような誠実で率直な言葉に感じられた。

■仲間のためにあっさり命を賭ける

 暗黒武術会の決勝戦で戸愚呂弟と激突した幽助だったが、100%の力を発揮した戸愚呂弟にはまったく歯が立たなかった。一方、幽助が秘める真の力を見てみたい戸愚呂弟は、実力を発揮させるために幽助の仲間を殺そうとする。そのターゲットに選ばれたのが桑原だった。

 飛影や蔵馬が戸愚呂弟の凶行を阻止しようと考える中、二人を制した桑原が発したのが以下のセリフである。

「コエンマ、あんた浦飯に命かけてくれたな」「俺もかけるぜ、しけた命だが…根が負けず嫌いでな」

 こう言って戸愚呂弟に向かって駆け出した桑原は、戸愚呂弟に左胸を突かれて「浦飯ィ---!!! てめェ…はこんなモンじゃねェ…はずだろ? オレを幻滅……させる…な……よ」と幽助に奮起を促しながら地に倒れた。

 実はこのとき桑原が受けた傷は致命傷ではなかったが、彼が決死の覚悟で見せた男気あふれる言葉と行動が幽助を覚醒させ、戸愚呂弟戦での勝利をもたらすきっかけになったのは間違いない。

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