宇宙世紀のガンダムOVA作品「何度でも見たい圧巻の戦闘シーン」3選 『ガンダム0083』『第08MS小隊』『ガンダムUC』の映像表現に注目の画像
画像はU.C.ガンダムBlu-rayライブラリーズ「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」パッケージより引用

 1979年に『機動戦士ガンダム』が放送されて以降、40年以上にわたって愛され続けているガンダムシリーズ。現在公開中の大ヒット映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』も、歴代ガンダムシリーズの最高興行収入に迫る勢いだ。

 そんなガンダム作品のテレビシリーズや劇場版で描かれた名勝負は、いまでも多くの人の心に焼きついていることだろう。そこで本記事ではテレビや映画ではなく、OVAとしてリリースされた宇宙世紀のガンダム作品の中から、個人的にとくに戦闘映像が素晴らしいと感じた名勝負を厳選して紹介したい。

■2機のガンダムによる壮絶バトル!

 まずはOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する戦闘シーンから。一年戦争時に「ソロモン要塞」と呼ばれたコンペイトウ周辺で起こった、ガンダム同士の直接対決の場面だ。

 旧ジオン公国軍の残党勢力で結成された「デラーズ・フリート」に属するアナベル・ガトー少佐は、地球連邦軍が極秘裏に開発したガンダム試作2号機を奪取。この2号機に搭載されていた戦術核を、地球連邦が行っていた観艦式に向けて発射し、連邦艦隊に壊滅的な被害を与えた。

 そのガトーが乗る試作2号機を発見したのが、ガンダム試作1号機フルバーニアンに搭乗していたコウ・ウラキ少尉だ。こうして、くしくもガンダム同士の戦いが始まった。

 ガトーは一年戦争を戦い抜き、「ソロモンの悪夢」の異名をとるエースパイロット。一方のコウは、士官学校を卒業したばかりのテストパイロットにすぎない。ガトーが試作2号機を強奪した際に相対したが、そのときはガトーに軽くあしらわれていた。

 この試作1号機と2号機が激突したときの戦闘映像は、まさに圧巻のひと言。核爆発の衝撃にも耐えうる厚い装甲と巨大なラジエーターシールドを有する試作2号機の重厚感あふれる動作と、高機動を誇るフルバーニアンの動きは対照的ながらもリアルに描写された。

 すでに戦術核を使用した試作2号機には武装が少なく、バルカンとビーム・サーベルのみ。一方フルバーニアンのほうも早々にビーム・ライフルを失ったことで、壮絶な近接戦闘が描かれている。

 フルバーニアンがブーストを噴かして一気に肉薄する演出や、ガトーの振りかざしたサーベルをコウがとっさに脚部で受けとめて直撃を回避した動きなど、あらためて見ても今から約30年前に作られたアニメとは思えないクオリティに感じた。

 ガトーが、パイロットとしてのコウの成長を認めることになったこの一戦が描かれたのは、OVAの第10話「激突戦域」。同作の「デンドロビウム対ノイエ・ジール」と並ぶ屈指の名勝負だと思うので、その映像のすごさを確かめてみてほしい。

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