アイアンナックに泣いた! ゲーム&ウォッチで復活『リンクの冒険』が異色作だったワケの画像
画像は「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」公式サイトより
『ファミコンウォーズ』プレイ画面

 6月16日、任天堂の配信番組「Nintendo Direct|E3 2021」の中で、ファミコン用ソフト『ゼルダの伝説』など4タイトルが収録された『ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説』の発売が発表された。

 ダンジョン内でのさまざまな謎解きが魅力の『ゼルダの伝説』シリーズ。ファミコンだけでなく、その後に続くスーパーファミコンから現在のNintendo Switchまで各世代で名作が誕生したが、その中で、今回のゲーム&ウォッチにも収録されるというシリーズ第2作『リンクの冒険』は、現代においても「異色」と評価されているゲームだったりする。

 その最大の理由は、横スクロールアクションを導入した、ほどよい難易度にある。1986年に発売となった初代『ゼルダの伝説』は見下ろし型のRPGで、のちのシリーズのひな型にもなったゲームだったが、翌1987年に発売された『リンクの冒険』は「ダンジョンの仕かけを見抜く」ことよりも「遭遇したモンスターの弱点を見抜く」ことに重点が置かれており、これこそがこの作品の醍醐味でもあったのだ。

■名作『ゼルダの伝説』と異なる方向性

『リンクの冒険』タイトル画面より

『ゼルダの伝説』は、さまざまな道具を使い、ダンジョンやマップに点在する仕かけや隠し部屋を探して攻略する謎解き要素が楽しかった。

 アクションゲームがただのチャンバラではなくなった画期的な作品で、爆弾やブーメラン、弓矢などを駆使して、どこをどうすれば次へ進めるのか? もしかしたら、ここをこうすれば攻略できるのではないか? あのボスはこのアイテムを使えば案外簡単に倒せるのではないか? などなど。当時の子どもたちの中には、学校の授業中に『ゼルダの伝説』の攻略法をノートに書き込んでいた人も少なくなかったのではないかと思う。

『リンクの冒険』プレイ画面

 一方、『リンクの冒険』はというと、それとはまた方向性が異なり、アクションがメインに作られていた。

 まず大きな特徴が、マップ上でモンスターとエンカウントするか、ダンジョンに入ったときに画面が横スクロールに切り替わること。プレイヤーは主人公・リンクを操り剣を振り回して、左右から次々と襲って来るモンスターたちを倒していく。文字にすれば簡単だが、これが恐ろしく難しかったのだ!

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