■50代女性から多く支持を集めたアッコちゃん
堂々の第1位に輝いたのは21.0%の支持率で『ひみつのアッコちゃん』の「テクマク マヤコン テクマク マヤコン ○○になぁれ」だった。
『ひみつのアッコちゃん』は1969年に先述の『魔法使いサリー』の後番組として放送されたアニメ。これまでに3度にわたってのアニメ化、短編アニメ化、実写映画化、舞台化がされている。
ストーリーは、アッコちゃんの壊れた鏡から鏡の精(2作目以降では鏡の女王)が現れ、彼女にいろんなものに変身できる魔法のコンパクトを授けるというもの。それを使ってアッコちゃんはいろいろなものに変身し、まわりのトラブルを解決していく。
作中の印象的な変身セリフ「テクマクマヤコン」は1話の脚本を担当した雪室俊一氏が考案。「テクニカル・マジック・マイ・コンパクト」の略として暫定的に書いておいたものがそのまま採用されたと自身のコラムで明かしている。なお、変身解除の「ラミパス ラミパス ルルル」も雪室氏が考案しており、の「ラミパス」はスーパーミラーを逆さ読みしたものだという。
選んだ人からは「言葉の響きが軽くてかわいらしい」(50歳・女性)、「家にあるコンパクトを持ってなりきって遊んだ」(54歳・女性)、「いろいろな職業に変身するアッコちゃんがうらやましかった」(47歳・女性)、「クセになる語感」(36歳・女性)というコメントが寄せられた。ちなみに、変身解除の「ラミパス ラミパス ルルルルル」も今回のアンケートでは4位にランクインしており、『ひみつのアッコちゃん』が当時の少女たちに与えた影響力の大きさを実感する結果となった。
ランキング上位のセリフを見ると、昭和の時代の呪文には語感の良い「パ行」のものが目立つ。また90年代以降は、英語が並ぶカッコ良さが際立った変身セリフが流行するようになっていったようだ。中には放送から数十年がたった作品もあるが、これからも多くの人の心に残る魔法となるのは間違いない。