■キャラが登場する順番も見事すぎた!

 あと大きいポイントとして、ゼンカイジャーに登場した“キャラクターの順番”と“担当するスーツアクターさん”があまりにも見事で、個人的に「この布陣考えた人天才!」ってうなってしまいました。

 まずベースに主人公を担当している高田将司さん。どんなキャラクターが来ても対応できる柔軟性があって、特にご本人自身の明るさと主人公のキャラがピッタリだなと。そこに1話でベテランの竹内さんが登場し、土台を固めつつ視聴者さんつかみ、2話の蔦宗正人さん(過去の僕のコラムを参照ください)で魅せてくれましたね。こうやったらキャラクターがかわいく見えるとか自分の姿を俯瞰で捉える技術は、長いショー経験あってのものな気がします。

 そして3話で紅一点の下園愛弓さんで違う角度から切り込む。今まで戦隊の歴史で女形の怪物たちがいましたが、腰回りから首の細さなどやっぱ体型が本物の女性なんですよね。女性キャラクターを演じる上でやっぱそれはすごい武器だなと思います。

 そして最後に1番若手の岡田和也さんがシュートを決める。この人は演じると別人になるというか、そのキャラクターをこの世にハッキリと存在させてしまうんですよ。「あ、ホントにいる」って。憑依力がえげつない。で、高田さんが真ん中に立ち5人そろった瞬間「勝った!」って、別に作り手でもないのに勝手に思ってしまいました(笑)。

 第1話から見てももちろん面白いですが、第10話から見ても、第17話から見ても、なんならCM明けから見ても面白いんですよゼンカイジャー。

 何だろうねあれ。不思議。だからまだ見てない方は今から見ても大丈夫ですよ。面白いので。で、気になる点が出てきたら過去の話を見てみましょう。東映特撮ファンクラブの会員になれば見放題ですよ。けして私は回し者ではございません(笑)。

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