『宇宙よりも遠い場所』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』巣ごもりにハマる「1クールアニメ」3選の画像
画像はアニメ『宇宙よりも遠い場所』公式ファンブック(KADOKAWA)

 ジメジメした梅雨の季節がやってきた。それに加え、昨今の情勢から例年以上に家で過ごす人も増えているようだ。こんな季節だからこそ、家で簡単に楽しめる趣味を探している人も多いのではないだろうか。

 そこで今回は、1クール(3か月の放送期間)でサクサク楽しめる、見ると梅雨の憂鬱が吹き飛びそうなほど心がスッキリするアニメを紹介したい。数多くのアニメの中でも今回は男女問わず楽しめる3作をピックアップ。どれも各種配信サイトで見られるので、ぜひお気に入りを見つけてほしい。

■全13話でハンパない重厚感!

 まずは2018年に放送された『宇宙(そら)よりも遠い場所』(全13話)。4人の女子高生が南極を目指すマッドハウス制作のオリジナルアニメ作品だ。

 同作では、「高2になっても何もできていない自分に悶々としている」「南極で行方不明になった母に会いたい」「高校を中退しているが、大学入学前に大きなことを成し遂げたい」「タレントの仕事で南極に行かなくてはならない」と、それぞれ境遇の違う4人の女子高生が出会い、南極観測隊への参加を目指す過程やそこで芽生える絆が描かれている。

 タイトルの由来は元宇宙飛行士の毛利衛氏が「宇宙には数分でたどり着けるが、昭和基地には何日もかかる。宇宙よりも遠いですね」と話したことに由来。南極が舞台というスケールの大きさと、それに反してリアルに思い悩む等身大の女子高生たちの姿がコミカルかつ、ときに胸を打つほどせつなく描写されている。

 これほど壮大な物語なのに1話1話のストーリーにムダがなく、南極に向けて少しずつ前進していく彼女らの様子を13話でうまくまとめた制作陣の手腕はお見事。大半の人には生涯縁がないであろう南極に、登場人物たちとともに同行するような気持ちにもなれる。

「友人と青春を送ってみたかった」「何か大きなことに挑戦したい」という人におすすめの作品だ。

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