■シュールの極み『ギャグマンガ日和』

『ギャグマンガ日和+』DVD上巻

 ちょっとやそっとのことでは笑えない――。そんな方におすすめしたいアニメが、『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』だ。本作は『月刊少年ジャンプ』で連載されていた同名漫画を原作とする人気作で、アニメ化は2005年から2010年にかけて計4回もされている。

 その作風をひと言で言えば、「シュールがいき過ぎている」といったところだろうか。

 ヤボったい青ジャージを着た聖徳太子、弟子に舐められっぱなしの松尾芭蕉、間違って白い船で日本に来てしまったペリー……。歴史上の偉大な人物たちが、散々な目に遭っていたり、現世に語り継がれる威厳や名声がかき消されかねない行動をとっていたりする様子が描かれる。もちろん人物名と成しえたこと以外は、パロディ、フィクションだ。ただ「そんなやりとりはなかっただろう」とツッコみたくなる、そのうちツッコミも追いつかなくなる“なんでもあり”な展開が、視聴者の理解を軽々と越え続けていく。

 また、小学生名探偵のうさみちゃんやどっこいおむすび君などの名物オリジナルキャラクターたちもインパクト抜群。単なる“かわいい”マスコット的キャラクターにとどまらない存在感はきっと、見る人の心に刻まれるはずだ。

 想像のはるか斜め上から次々と襲ってくる、シュールな笑いにいつの間にかのまれてしまうこのアニメ。1話5分、スナック感覚で楽しめる点も魅力だろう。ただこちらの作品も、オープニングテーマとキャラクターのセリフのクセが強すぎるため、つい口に出してしまわないよう、注意が必要だ。

■梅雨のジメジメをギャグアニメで乗りきろう

 ジメジメとした気候による気分の不調は、そうやすやすと改善するものではないだろう。しかしそうと分かっていて何もしないよりかは、自分の気分を高める、機嫌をとる方法を持っておくほうが、このおっくうな時期を少しでも楽に乗りきることにつながると思う。

 数ある気分を高める方法の中でも、ダラダラと横になりながら楽しめるギャグアニメ。体にも心にも負荷をかけることなく、見終わったあとはなんだかスッキリした気分も味わえるので、梅雨の時期を乗り越えるおともにいかがだろうか。

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