■和楽器ブーム?本格派“津軽三味線”アニメ

 最後にオススメしたいのが、現在放送中のアニメ『ましろのおと』。先述した『この音とまれ!』と同じく和楽器をテーマに扱った作品で、日本の伝統音楽の中でも津軽地方で発展してきた“津軽三味線”を題材としている。

 原作は『月刊少年マガジン』(講談社)にて連載中で、原作者はヒューマンコメディ『赤ちゃんと僕』やテニス漫画『しゃにむにGO』などで知られる、人物の心情の描写力に高い評価を得る羅川真里茂氏。同作でも、淡々としていながらも心のうちに情熱を秘めるキャラクターを鮮やかに表現している。

 アニメの津軽三味線監修には世界でも活躍している津軽三味線アーティストの「吉田兄弟」も参加するなど、演奏シーンもかなり本格的。毎話放送後にはネット上で「演奏シーンで心揺さぶられる」「津軽に行ったこともないのに景色が見える気がする」「本気で取り組むからこそ生まれる悔しいという感情に共感」「成長していく彼らに力をもらえる」と多くの絶賛コメントが並んでいる。つい夢中になって見てしまうような魅力のある作品だ。

 今回紹介した以外にも、『四月は君の嘘』『坂道のアポロン』『ピアノの森』など楽器アニメの名作は多い。この機会に、楽器に触れたことがある人もない人も、アニメを見て青春を感じてみてはいかがだろうか。

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