6月6日は楽器の日。「芸事の稽古はじめは、6歳の6月6日にすると早く上達する」という昔からのならわしにちなんで、1970年に全国楽器協会によって制定されたのが由来だ。
アニメにも楽器や音楽をメインテーマに扱ったものが多く存在する。青春ものの作品といえばスポーツをイメージする人も多いだろうが、楽器アニメのアツさも負けていない。
■京アニが生んだ青春物語
『けいおん!』や『氷菓』など、部活もの作品に定評がある京都アニメーション制作のアニメたち。その中でも2015年、2016年に2期にわたって放送された『響け!ユーフォニアム』には、見るだけで心が洗われるような青春シーンが多く描かれている。
元吹奏楽部員だった経歴を持つ武田綾乃氏の小説を原作とするアニメ作品で、主人公が友人の誘いを断りきれず落ちぶれた吹奏楽部へ入部し、全国大会を目指すところから物語が始まる。1話ごとに丁寧に描かれるキャラクターたちの葛藤や言動はまさに青春そのもの。熱心に部活動に打ち込んでいた人なら思わず共感してしまうだろう。
また同作の魅力は、質感まで見事に再現された楽器の作画力の高さ。圧巻の演奏シーンはもちろん、ふとした日常パートにも楽器を使う指の運指や実在する手入れ道具など、随所に「吹奏楽あるある」が散りばめられている。