■1位のキャラに「悲しかった」「死なないでと願いながらページをめくった」という声も

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(以下、物語終盤の展開について言及しています)

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 そして全体の15.7%の票を集めて第1位に選ばれたのは、ふだんは優しいほほ笑みを絶やさないが、鬼に対して「殺した人の分だけ拷問する」と言い切るなど、心の奥底で家族を殺した鬼への激しい憎悪を持つ蟲柱・胡蝶しのぶ。

 自身の運営する「蝶屋敷」で炭治郎らを治療しリハビリを行うなど、鬼殺隊の中でも炭治郎らとの交流シーンが多く描かれているだけに、彼女の死亡シーンに衝撃を受けた人は多かったようだ。

 しのぶは最終決戦となる無限城で、姉の敵である上弦の弐・童磨(どうま)と交戦。圧倒的な強さを誇る童磨を前に力及ばず全身の骨を折られ、そのまま体内に取り込まれてしまう。しかししのぶはあらかじめ自身の体に致死量の700倍の藤の毒を仕込んでおり、時間差で効いたこの毒が童磨の体を崩して勝利の礎を築いた。

 彼女の死は多くの読者にショックを与えたが、最終的に童磨の首を落としたのは彼女の継子のカナヲだったという点はかなりドラマティック。選んだ人からは「カナヲといつまでも仲良く暮らしてほしかった」(20歳・男性)、「一番お気に入りのキャラクターなので悲しかった」(33歳・男性)、「何度も死なないで! と願いながらページをめくった」(21歳・女性)、「骨を折られる『ゴキッ』という音がグロくてツライ」(44歳・男性)、「姉の敵をとって生き残ると思っていたのでショック」(29歳・男性)というコメントが寄せられた。彼女の死は意外だったという人が多かったようだ。

 上位になったキャラクター以外にも、上弦の鬼との戦いで命を落とす鬼殺隊メンバーたちのグロテスクかつショッキングなシーンに衝撃を受けたという声のほか、鬼悲しい過去を持つ鬼たちの最後への意見も目立った。

 誇り高く生きた仲間の剣士たちや、人間時代の背景が同情を誘う敵の鬼たちの死。いずれも深いストーリーがあり、あらためて『鬼滅の刃』が名作だということを実感させられる。

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