■アムロも憧れた人間的魅力にあふれる傑物

 そして第1位(148票)に選ばれたのは、『機動戦士ガンダム』に登場したジオン公国軍の士官「ランバ・ラル」。青いモビルスーツ「グフ」に搭乗したランバ・ラルが「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」と言い放った場面は有名で、ガンダムで戦ったアムロに「あの人に勝ちたい」と言わせたほどの人物だ。

 作中、ホワイトベースを脱走したアムロは偶然ランバ・ラルの一行と遭遇。アムロが懐に忍ばせた銃に気づきながらも、ランバ・ラルは「いい度胸だ、ますます気に入ったよ」「戦場で会ったらこうはいかんぞ」と見逃したうえ、「がんばれよ、アムロくん」と激励の言葉までかけている(部下にアムロたちを尾行させる抜け目のないところも見せたが……)。

 そんなランバ・ラルの部下に対する言葉で印象的なのは、ホワイトベースを討つ理由を内縁の妻クラウレ・ハモンに語った場面でのこと。ホワイトベースを倒せば自分の階級が上がることを説明し、「わしの出世は部下たちの生活の安定につながる」「おまえのためでもある」と、部下やハモンの生活のために戦うことを告げていた。

 そのランバ・ラルの死後、残されたハモンやランバ・ラル隊の兵士たちはホワイトベースに復讐戦を敢行。ラルのあだを討つには乏しい戦力しかなく、最初から死を覚悟した作戦だったが、ハモンとランバ・ラルの部下たちは全員が参加を志願し、散っていった。

 このように部下だけでなく、さまざまな人間を魅了したランバ・ラル。そんな彼こそが理想の上官だと思う人からは「部下思いで人間力が高い。武人としても優秀で、彼の下ならいろんなことを学べそう」「己の出世欲でなく、部下の生活の安定のための仕事。シビれます」「アムロじゃないけど、ランバ・ラルは憧れの男」「35歳であの貫禄はまねできない」「この人についていこうと思わせる漢だから」などのコメントがあった。

■宇宙世紀以外の作品からもノミネート!

 今回のランキングには『機動戦士ガンダムSEED』のマリュー・ラミアスやムウ・ラ・フラガ、『新機動戦記ガンダムW』のトレーズ・クシュリナーダといった、宇宙世紀の作品以外のキャラクターの名前も挙がっている。

 あらためて今回のトップ16に入った名前を見てみると、意外と主人公とは異なる陣営のキャラクターが多いことに気づく。この中にあなたが思う「理想的な上官キャラ」はランクインしていただろうか。

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