1989年から96年にかけて『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、絶大な人気を誇った漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(原作・三条陸氏、漫画・稲田浩司氏、監修・堀井雄二氏)。昨年10月から19年ぶりとなるテレビアニメが放送開始となり、現在も放送中だ。『ダイの大冒険』は、少年・ダイとその仲間たちが強大な魔王軍に挑むというストーリー。もちろん物語の軸になるのは主人公ダイではあるが、同作はダイの脇を固めるキャラクターたちにも魅力的な人物が多い。
中でも人気なのが、魔法使いのポップだ。本サイトが昨年実施した「『ダイの大冒険』一番好きな必殺技&呪文ランキング」では、ポップの最強呪文「メドローア」が並みいる強豪の技をさしおいて2位を獲得している。
物語序盤のポップは、とんでもない強者たちがしのぎを削る『ドラゴンクエスト』の世界において、平凡な一般人のような存在だった。おそろしいときは恐怖に震え、かなわない相手と思えば平気で仲間を見捨てて逃げ出してしまう。もちろん褒められた行為ではないが、読者目線だと自分の感情に素直なポップに共感できる部分もあり、なんとなく目の離せない存在だった。
しかし、物語が進むにつれてポップは、魔法使いとしても一人の人間としても飛躍的に成長を遂げていく。それでもどこか不器用な部分は変わっておらず、読者として感情移入させられる場面は多い。そこで今回は個人的にお気に入りの、成長したポップに感動させられた3つの名シーンを紹介していこう。
なお現在放送中のアニメより先のエピソードの内容も含まれているので、気になる方はご注意あれ。