■妖怪の世界を子どもたちに広めた『ゲゲゲ』
そして、第1位になったのは16.0%の人から選ばれた『ゲゲゲの鬼太郎』。
人気シリーズのため、これまで1960年代から2010年代まで、各年代ごとに6つのアニメ作品が存在する『ゲゲゲの鬼太郎』(2000年代には原点となる『墓場鬼太郎』も製作されている)。特に怖かったと評判なのは1971年から1972年に放送された第2シリーズで、救いのない展開や、大人向けと思われる風刺のきいた内容も多かった。同作はたび重なる再放送により、リアル世代でない視聴者にファンも多い。
選んだ人からはとにかく物語に登場する妖怪が怖かったという声が多く、「キャラやデザインが原作に近くて怖かった」(47歳・男性)、「エンディングの最後、バッと妖怪が出てくるところがメチャメチャ怖かった」(35歳・女性)、「背景が暗くて怖かった」(46歳・女性)というコメントが寄せられた。またよっぽど記憶に残っているのか、「地相眼、足跡の怪は忘れられないトラウマ回。機会があったらまた見てみたいエピソード」(45歳・男性)、「目玉おやじが怖かった。ずっと見られているみたいで不気味でした」(43歳・女性)、「子泣き爺が怖かった」(48歳・女性)、「唐傘お化けが怖かった」(37歳・男性)とそれぞれ具体的なエピソードや妖怪名を出す人も多くいた。
今回のアンケートでは、昭和に放送されていたアニメが多くランクインしていた。幼少期の思い出が特に印象的だったという理由以外にも、現在は放送できない過激な内容も多くあったためだろう。
このほかにも、「急に幽霊が出てくる演出にびっくり」「ナレーションの声が怖かった」という理由で『地獄先生ぬ~べ~』や、「喪黒福造の笑い方が不気味で怖かった」「結末がいつも怖いから」という理由で『笑ゥせぇるすまん』などの作品も上がっていた。
いっぽうで『ドラゴンボール』や『美少女戦士セーラームーン』などの社会現象を巻き起こした人気作も少数ながら票を集めていた。どちらも、これまでともに戦ってきた仲間が命を失うシーンが視聴者のトラウマとなったようだ。