■変形時のツッコミどころすら愛おしい

 ザブングルとは違った意味で、ハチャメチャで大好きだった変形ロボットが、1981年放送開始の『銀河旋風ブライガー』の「ブライガー」です。

 主人公たち「コズモレンジャーJ9」が搭乗するスーパーカー「ブライサンダー」は、宇宙船「ブライスター」へと形態を変え、最終的には全長30メートル以上に及ぶ巨大ロボット「ブライガー」へと3段変形します。

 いや、おかしくないですか? たかだか数メートル程度しかないスーパーカーが、最終的に30メートル級のロボットに巨大化するというムチャな謎変形。

 その秘密は、本作が誇る「物質増大プラズマシステム」にあります! なんとも都合のいいシステムですが、物語中では多元宇宙からなる他の宇宙空間と質量やエネルギーを融通しあうことで、質量保存の法則に収まる程度の拡大・縮小が行えるという、控えめに言っても超理論なテクノロジーが確立されているのです。

 これにより「ブライ・シンクロン」のかけ声とともに、もともとの質量の10倍程度までなら増幅が可能。ただし24時間の制限時間があるそうです。

 おまけに続編の『銀河烈風バクシンガー』では、主人公の搭乗マシンがバイク(宇宙が舞台なのに……)になりますが、こちらには「合体」の要素が追加。さらにその続編『銀河疾風サスライガー』では、主人公たちの母艦(?)は「蒸気機関車型自家用宇宙トレイン」と、かなり謎めいた設定になっております。ちなみにサスライガーの「J9-III号」は、これまでのシリーズのように、変形時に巨大化することはありませんでした。

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