■ロンド・ベルのモビルスーツを無断拝借した罪
ロンド・ベルとネオ・ジオンの戦いが激化する中、ラー・カイラム艦内にいるハサウェイは、ニュータイプとしての素養に目覚めたかのようなシーンがある。
アムロと交戦を開始したクェスの様子を敏感に感じ取り、「罵り合ってるだけじゃいけないよ」「クェス、それじゃダメだよ」とまるで2人の戦いが見えているかのようにつぶやく。さらにハサウェイはクェスを心配して、もっと戦場を近くで見ようと思ったのかカタパルトデッキに向かう。
そこで見つけた無人のジェガンに勝手に乗りこみ、機体が動作することに気づくと無断でラー・カイラムから出撃。クェスのいるアクシズ方面へと向かった。
このときハサウェイは偶然乗りこんだジェガンの中で「これ、動くじゃないか」と驚くシーンがあった。もともとモビルスーツを強奪するつもりでいたのか、それとも動かない機体のカメラ等で戦場でも確認したかったのか判断はつかないが、結果的に貴重なモビルスーツを無断利用したのは間違いない。
ちなみに機体の無断使用の罪に問われたパイロットと言えば、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のコウ・ウラキがいる。彼は最新鋭のガンダム試作3号機を強奪した罪に問われ、軍事裁判で黙秘を貫いたことで懲役1年の刑を言い渡された(のちに罪状は消滅したが……)。
もちろん状況や機体の重要性などハサウェイとウラキのケースは大きく異なるが、戦場において機体の無断使用は重大な罪に問われかねない事例なのは言うまでもないだろう。