光には影があるもの。アニメでは主人公が活躍する一方で、必ずと言っていいほどそれに対をなす悪役が存在する。ときに主人公の前に立ちはだかって圧倒的な力の差を見せつけ絶望のふちに立たせるが、中には「そこまで悪いやつでもないのでは……?」と思わせるキャラも多く、視聴者にむしろ愛されている。そこで今回は「悪役ながら憎めない愛すべき敵キャラ」についてアンケート調査を実施。10代から40代の男女200名にお気に入りの悪役を1名挙げてもらった。数多くの作品から名物キャラについての意見が寄せられる中、特に人気だった3名をランキング形式で紹介したい。(アンケートサイト「ボイスノート」調べ)
まずは全体の12.0%の人からの好意見を集め第3位となったのはスタジオジブリ映画『天空の城ラピュタ』のムスカ大佐。
ラピュタの力を手に入れ世界の支配をもくろむ同作の敵キャラ。言葉遣いの丁寧な紳士ではあるが、その本性は冷酷非情で、自身の野望のために人をだまし、部下を簡単に見殺しにすることも。若くして大佐という地位についていることから相当有能であることがうかがえるが、シータにビンで頭を殴られて気絶したり、飛行石の発する光で目をやられたりと、劇中では散々な目にあうことも多く、その意外な隙の多さが人気に。
選んだ人からは「頭がいいヒールなのに憎みきれない」(48歳・男性)、「ひきょうなのにどこか小物感がある」(24歳・男性)、「けっこう悲惨な目にあってるから」(39歳・女性)、「かっこつけたセリフが逆に面白い」(22歳・男性)、「最後は絶対に負けそうな顔をしている」(42歳・女性)というコメントが寄せられた。
地上波で『ラピュタ』が放送される際にはムスカ大佐のセリフや「バルス」という言葉がSNSで毎回トレンド入り。ネタキャラとしても長く愛されている代表的な悪役だ。