■子ども心に強烈なインパクト!
1977年はもう1作、デザインに特徴がありすぎるロボットアニメ『超人戦隊バラタック』が放送されました。当時のロボットはだいたいが人間を模した「目」や「鼻」、「口」などが描かれたものが多かったのですが、バラタックの顔は一転して工業ロボット的なシュールなデザインをしています。
しかも右手はドリル(正確には槍らしい)、左手はペンチ状で、とても人間を模したとは思えない奇抜な構造。ペッ○ー君とどちらが人間らしいか比べると良い勝負ができそうです。
そしてバラタックはかろうじて二足歩行ではあるのですが、合体変形を行うとそれもカンタンに崩れます。
バラタックは『鋼鉄ジーグ』『マグネロボ ガ・キーン』に続く、マグネロボシリーズの3作目。当然ながら、磁石による合体が基本コンセプトです。使用可能パーツ数もかなり多く、大空、海原、地の底……とにかく状況に合わせた合体変形で突き進みます。
しかし、タンク形態に変形をしても、必ず機体上部に頭がチョコンと乗っているため、パッと見ヘンテコなマシンに見えてしまうのが特徴。自由自在な変形合体と、多目的に活動できる性能面では非常に頼もしいメカなのですが、あまりに奇抜すぎるデザインに、当時の子どもたちの間で「カッコ悪い」という身もフタもない感想を聞いたことも……。個人的には「アリ寄りのアリ」だと思ったんですけどね。おもちゃ欲しかったなぁ。
そういえばギンガイザーもバラタックも超能力モノという共通点があります。超能力ロボット作品は、ちょっとハメを外して制作する流れでもあったんでしょうか。
そうそう、書き忘れていましたが、なんとバラタックはパイロット(?)たちが司令機から超能力で遠隔操作するという「ワイヤレス駆動」。今でいうドローンみたいなモノです。あらためて、時代を先取っていたんだなぁと思わずにはいられません。
カッコいいデザインのロボットを語るのはもちろん楽しいですが、一風変わった奇抜なデザインのロボットが忘れられない人もいるはず。一見ヘンなロボットなのに妙に愛着がわいてしまった作品の1つや2つ、みなさんの心の中にもあるのではないでしょうか。