アニメの主役ロボットというのはやはり目立たなくてはいけませんよね。たとえば『機動戦士ガンダム』の「モビルスーツ」は戦争のための兵器、ミリタリーっぽさを前面に打ち出して高評価を得ました。そんなふうに、今回はデザインが特徴的だったメイン級のロボットたちについて、個人的な思い出を語ってみたいと思います。
ひと口にメカデザインと言ってもいろいろな切り口があります。まず見た目のカッコよさという点で挙げたいのは、1982年放送開始の『超時空要塞マクロス』シリーズ。中でも主人公たちが駆る戦闘マシン「バルキリー」です。
■3段変形の圧倒的カッコよさ
バルキリーはご存知のとおり、基本的には戦闘機そっくりの「ファイター」形態なのですが、腕と脚のある「ガウォーク」形態、そして完全に人型ロボットな外見の「バトロイド」形態へと3段変形をする掟破りのロボットです。
ファイター形態の機動力と、バトロイド形態での精密な動き、そしてイイトコ取りのガウォーク形態。しかもどれもがカッコいいと言い切れるデザインなのが素晴らしい。
ファイターから瞬時にガウォーク形態に変形して敵戦艦に着地してみせたり、宇宙空間でバトロイド形態に変形して無重力の中でミサイルを撃ちまくる姿にシビれた方も多いのではないでしょうか。ミサイルが乱舞する通称“板野サーカス”の映像はあまりにも有名ですよね。
■個性派デザインの代表格…!?
逆に特徴のありすぎるデザインのロボットというと、ガンダムシリーズでありながらも他の作品とは一線を画するデザインが印象的な『機動武闘伝Gガンダム』(1994年~1995年放送)の「モビルファイター」たちを挙げたいです。
主人公格のシャイニングガンダムやゴッドガンダムはともかく、仲間になるキャラクターの駆るモビルファイターは個性派という言葉では片づけられないデザインばかり。
その極めつきは某美少女戦士風のデザインのノーベルガンダムでしょうか。……いやいや、もっとすごいのがいました。東方不敗の愛馬、風雲再起です。
馬の風雲再起が、ウマ型のモビルホース「風雲再起」を操縦しちゃうんですよ。「人間じゃなくてもいいのかよ!?」ってツッコんだ方も多いと思いますが、私もその1人です。
それと完全に脇役ですが、風車に偽装していっさい動かずに戦いを勝ち抜いたネーデルガンダムなんてのもいました。しかも意外に強かった。
『Gガンダム』は、ノリと勢いがすさまじかった名作。未視聴の方は、チャンスがあればぜひ一度ご覧いただければと思います。とりあえず東方不敗(主人公の師匠の武術家)が出てくるところまでは見てください。そこからは止まらなくなります。