■クェス・パラヤの幻影
反地球連邦組織「マフティー」のリーダー「マフティー・ナビーユ・エリン」は、かつてのシャアのように一部の人々から期待されている様子が描かれている。先行公開された映像の中にも『逆襲のシャア』のときのシャア・アズナブルが演説する姿が登場。あのシャアの反乱から12年、当時13歳の少年だったハサウェイはアクシズでの戦いの渦中にいた。
そしてハイジャック犯から銃口を向けられたときにハサウェイの脳内に蘇ったのは、あの戦いでアクシズに散ったクェス・パラヤらしき声。その声と同じ「やっちゃいなよ、そんな偽物なんか」というセリフをギギ・アンダルシアがかけると、突如ハサウェイはハイジャック犯に反撃を開始する。
映画『逆襲のシャア』の頃、ハサウェイが好意を抱いていた少女クェス・パラヤ。彼女は戦いのさなかにシャアのもとに身を投じ、ロンド・ベルに敵対。戦場でハサウェイをかばうようにして散った。
このときのクェスやハサウェイの行動に思うところがあるファンは多いかもしれない。しかし、とっさにハサウェイのジェガンをかばうように遠ざけて撃墜されたクェスの行動が、その後の彼に与えた影響の大きさは察することができるだろう。
このハサウェイがクェスの幻聴を聞くシーンを見て、『閃光のハサウェイ』が『逆襲のシャア』の正統な後継作品であることをあらためて認識させられた気がする。