1983年に任天堂からファミコンが発売され、さまざまなメーカーから名作ソフトが生まれた。当時夢中で遊んだ世代にとっては、ゲームのタイトルを聞いただけでBGMやキャラクターが思い出されるという人も少なくないはず。
また当時のファミコンカセットは今のゲームのようにディスクやカードを用いたソフトとは違い、メーカーによってカートリッジの形や色もさまざまで、そのたたずまいも思い出深いもの。そこで今回は左右にデコボコの溝があしらわれ、角の丸い形状のカセットが多く採用された「バンダイ」のファミコンソフトにテーマをしぼってアンケート調査を実施。30代から40代の男性200名を対象に「バンダイのファミコンソフトで一番好きだったゲーム」について回答を募集した。さまざまなソフトへの意見が寄せられた中、上位に集中した3位から1位の結果を紹介したい。(アンケートサイト「ボイスノート」協力)
■タイトルにもなっている「犬」が原作以上に強い
まず第3位(8.0%)にランクインしたのは『オバケのQ太郎 ワンワンパニック』。同作は藤子不二雄原作の人気テレビアニメ『オバケのQ太郎』をゲーム化したもので、タイトル通りQ太郎が犬やエントツの煙といった障害物を避けつつ条件を達成してステージクリアを目指すという横スクロール型のアクションゲーム。
藤子不二雄アニメ原作のゲームということで、子どもにも人気のあった同作だが、1面から大人でも手こずるほどの難易度で全12ステージをクリアするのは至難の技。チャウチャウやブルドッグといった犬の敵はもちろん、スズメやカラスといった鳥もかなりの手強さで、当時の子どもたちを返り討ちにした。今回のアンケートでも「途中に出てくる犬が強すぎて子どもながらに泣いた」(37歳)、「鬼のように難しかった」(48歳)、「難しくて4面ぐらいまでしかいけなかった」(37歳)といったコメントが寄せられた。
バランスの悪さが指摘されがちだが、作中のキャラが各ステージに登場するなど原作を大事にしたファミコンソフトで、高難易度だからこそ長く遊べるという楽しみもある。カウンターを食らわしてくる犬のワンワン砲のチート的スピードや、画面中を大きく上下するスズメの存在は今思い出しても戦慄が走るが、大人になった今こそリベンジしたいところだ……。