■テンポのよいバトルシステム

『ロックマンエグゼ』プレイ画面より

 それだけ僕らがネットナビに憧れたのは、きっとエグゼの斬新なバトルシステムにあると思います。こちらと相手、それぞれ3×3のマスの中を動きながら戦うというもので、相手のマスを破壊したりして動きを制限するという戦略もありますが、特に面白かったのは「チップ」による攻撃です。

 ロックマンではおなじみのバスターでの攻撃もできますが、正直コチラはメインではありません。

 戦闘開始時、事前にフォルダ(カードゲームにおけるデッキ)に組んでおいたチップからランダムに5枚選ばれ、使用するチップを選んで戦っていくのですが、アクションゲームとカードゲームをミックスしたようなこの戦闘システムが斬新で、非常に楽しかったです。

 チップにはABCなどといったアルファベットがついており、選択した1枚目以降そのターンに使用できるチップは同じ名前かそのアルファベットが同じチップしか使えません。いかに同じ名前や同じアルファベットの強力なチップを集めてデッキを組むかがポイントになってきます。

 チップを集めるときに誰もがお世話になるヒグレヤが解禁された前後など、まだまだ手持ちのチップが貧弱なときこそ腕の見せどころです。

『ロックマンエグゼ』プレイ画面より

 エグゼには「バスティングレベル」というものがあり、戦闘終了後にその戦闘での評価をもらうことができます。このバスティングレベルは、マスをどれだけ動いたか、どれだけの時間で倒したか、どれだけのダメージを受けたのかといった要素から判断されるのですが、チップがまだ弱いときに高評価をいかにもらえるかということを意識しながらバトルすると、ただの雑魚戦もなかなか白熱します。

 序盤では倒すことはできても、最高ランクであるバスティングレベルSを獲得するのは絶対無理!というような相手でも、少しチップが集まったころに再戦するとうまく倒せるようになっていて強さを実感でき、そしてS評価を得たことでその強力なナビチップを入手でき、デッキをさらに強化できるという仕組みになっているのも素晴らしいです。

 やり込みたくなる、一度クリアしてもまた最初からやりたくなる魅力が詰まっている戦闘システムだなと思います。

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