桃鉄だけじゃない、ファミコン芸人・フジタが選ぶみんながハマった「すごろくゲーム」といえばコレ!の画像
画像はファミコン用ソフト『いただきストリート 私のお店によってって』(フジタ私物)
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 こんにちは、ゲーム芸人のフジタです。『桃鉄』シリーズ最新作のNintendoSwitch用ソフト『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』が、累計販売数250万本を超える大ヒットを記録してます。

『桃鉄』といえば、初代は1988年にハドソンから発売されたファミコン用ソフトで、プレイヤーが鉄道会社の社長として、日本全国を旅しながら物件を買いまくるというすごろくゲーム。すごろくゲームは友だちと集まってワイワイやるのに最適なジャンルで、ファミコン時代から『桃鉄』以外にも、『鉄道王』(デービーソフト・1987年)、『爆笑!! 人生劇場』(タイトー・1989年)、『モノポリー』(トミー・1991年)といった名作が多く、完徹でやるほど好きなソフトもありましたが、僕は断然『いただきストリート』(1991年・アスキー)にハマってました。

ファミコン用ソフト『いただきストリート』プレイ画面より

 通称「いたスト」は、マップを回ってもらえるサラリーをもとに、お店を建てて金を貯めていく不動産ゲーム。サイコロを振ってマスに止まった他のプレイヤーから買い物料をもらうことで目標金額を目指すというルールで、シリーズ第1作目から斬新かつ完成されておりました。

 ゲームデザインは、僕のお友だちでもあります、堀井雄二先生。初代のキャラクターデザインは、ファミコン通信世代にはとっつきやすい、漫画『べーしっ君』などで知られる荒井清和さんが担当してます。かの名作アドベンチャー『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』も含めて、荒井さんのキャラは入りやすいんですよね。

ファミコン用ソフト『いただきストリート』プレイ画面より、7人のキャラから対戦相手を選べる

 スーパーファミコンで発売された『いただきストリート2』は、デザインはガラッと変わってしまいましたが、エニックスから販売になったことでドラクエ要素が音楽や面やキャラクターにも入ってきて、それも良かったです。

 いたストが発売された当時、僕は中学生でした。このゲームは『モノポリー』と同じく店の独占も大事ですが、「株での売り買い」が重要かつ斬新な要素。株の値上げ幅や相乗りやワザと売るなど、いろいろな戦略があり、その他にも、店の独占の上昇率の計算、5倍買いや強制売却の際のお金の流れの見極めなど、小学生にはやや難しく、僕も中学生じゃなければできなかったかもしれません。

 発売からすぐ、僕だけではなく周りの友人たちもこのゲームにどっぷりハマり、紙で自作の「いたスト面」を作るほどでした。とはいえ、計算はもちろん手動。1回サイコロを振るたびに計算するのに10分20分と時間がかかってしまうため、すぐに断念しちゃったんですが……。

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