■ファンのツボを押さえた憎い演出

 本作の最大の魅力は、ステージ攻略中に自由に使用キャラを交代できる点にあります。ゲーム開始時はコナミマンとコナミレディの2人だけしかいませんが、各ステージで救出したキャラは使用可能に。

 そして各キャラはそれぞれ特性が異なり、たとえばゴエモンなら「宝箱の鍵開け」、コングは「ジャンプ力が高くブロックが破壊可能」といった個性があります。ステージ攻略の際には、こうした特長を考慮しながら随時キャラクターを交代しながら進めていくのが面白い。どのステージでどのキャラが役立つのかはノーヒントでしたが、手探りで攻略法を探っていくのも楽しかった記憶があります。

 それと使用キャラを交代するとBGMがそのキャラの登場作品の曲に変わるのも、コナミファンの心をくすぐる素晴らしい演出でした。

 実は『ワイワイワールド』の発売は『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(エニックス/1988年2月10日)とほぼ同時期ということで、全国的に品薄だった『ドラクエIII』と『ワイワイワールド』を2本セットにして販売する、いわゆる抱き合わせ販売を行うショップがありました。

 私の周囲にも『ドラクエIII』と一緒にやむなく『ワイワイワールド』を購入したという同級生が何人かいましたが、実際『ワイワイワールド』を遊んでみたら「予想以上に面白かった」という声が多く、私もうれしかったですね。

 最近では『大乱闘スマッシュブラザーズ』に代表されるように、各メーカーの代表キャラを集めたクロスオーバー作品は珍しくありませんが、ファミコン時代に早々と『ワイワイワールド』を成立させたことが、あの当時のコナミ作品の抜群の知名度を物語っているような気がします。

(ふたまん編集部)

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『コナミワイワイワールド』懐かしのゲーム画面