全員に活躍の場があって、全員に見せ場がある
――森脇監督がとても楽しみながら本作を作っていらっしゃることが、お話から伝わってきます。
本当に楽しいですよ。原作を読むのも楽しいですしね。
――アニメの制作には様々な過程があるかと思うのですが、監督が一番楽しいのはどんなところでしょうか。
「あ、意外といいカットになったな」というときですかね。「この辺はちょっと難しいカットだから、どんな仕上がりになるかな～」と心配していたら、演出・撮影・作画のスタッフがみんな頑張ってくれて、「こんなにいい仕上がりになってる！ すごい！」っていうときが、一番楽しいかな。
――実写と違ってアニメは、絵コンテを描かれた時点でほぼ完成形が見えているものだと思っていたのですが、そうとも限らないんですね。
そうですね、絵コンテで見えているのは８割くらいでしょうか。色々あるんですよ、そこからの過程にも。
――では最後に、第３シリーズの中盤以降に向けて、見どころや注目ポイントなどを教えていただけたらと思います。
第１・２シリーズでは、時間がなくて掘り下げられなかったキャラクターが、やっぱりいたんですよね。イベントが目白押しだったので、登場はしているんだけど深く描けてないなというキャラクターが。でも第３シリーズは、問題児（アブノーマル）クラスの全員に活躍の場があって、全員に見せ場があって、それがパズルのようにいい具合にハマって、収穫祭というエピソードが完成します。だからもし、皆さんの好きなキャラが今まで活躍してなかったとしても、第３シリーズでは必ず活躍していますので安心して観てほしいですし、期待してほしいですね。
――これまではあまり意識していなかったキャラクターの良さを発見して、新しく好きなキャラクターができる視聴者も多そうです。
そうだと思いますね。私は第１シリーズの頃から、エリザベッタ（CV.本渡楓）はどうして問題児（アブノーマル）クラスにいるのかな？と思っていたんですよ。上品だし、穏やかだし、普通に優等生っぽいじゃないですか？ その謎が第３シリーズで明かされますよ。私自身、原作を読んでみたら「こういうことだったのか！」と思いましたから。これが一番ヤバイ。あとシュナイダー（CV.土岐隼一）も、かなり化けましたし。そして生徒たちだけでなく、個性豊かな師匠たちにもぜひ注目してほしいですね。本当に一人ひとりが面白いキャラクターですから。ぜひご家族そろって、皆さんでご覧ください。
【PROFILE】
森脇真琴 もりわき・まこと
北海道出身。アニメーション監督・演出家。
アニメーターとしてシンエイ動画に入社し、現在はフリーランス。『ドラえもん』シリーズ、『うる星やつら』など、多数のアニメ作品で演出を手掛けている。近年の主な監督・演出作に、『おねがいマイメロディ』シリーズ、『ミルキィホームズ』シリーズ、『ジュエルペット』シリーズ、『プリパラ』シリーズ、など。
＜作品情報＞
アニメ『魔入りました！入間くん』第３シリーズ
毎週土曜午後6時25分～NHK Eテレにて
2022年10月8日より放送中
頼み事を断れないお人よしの少年・鈴木入間はひょんなことから魔界の大悪魔サリバンの孫になってしまう！
溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校バビルスに通うことに…。
第３シリーズでは、入間たち問題児（アブノーマル）クラスに新たな試練が課される――
それは魔界の巨大ジャングルに分け入り食物確保を競う1年生最終バトル「収穫祭」。
クラスメートたちが互いにライバルとなり迫力の肉弾戦＆謀略のバトルが繰り広げられる！？
若き魔王を決める、収穫祭が始まる！
【原作】西 修
【監督】森脇真琴
【シリーズ構成】筆安一幸
【キャラクターデザイン】原由美子
【美術監督】吉田ひとみ
【色彩設計】高谷知恵
【撮影監督】千葉洋之
【音楽】本間昭光、関向弥生
【音響監督】郷田ほづみ
【アニメーションプロデューサー】關山晃弘
【アニメーション制作】ＢＮピクチャーズ
【制作】ＮＨＫエンタープライズ
【制作・著作】ＮＨＫ
【キャスト】
村瀬 歩
木村 良平
朝井 彩加
早見 沙織
小野 大輔 他
【公式サイト（NHKアニメワールド）】https://www.nhk.jp/p/iruma3
【NEP公式サイト】https://www.nhk-character.com/chara/iruma/
【NEP公式Twitter】@nep_irumakun
【NEP公式Instagram】@nep_irumakun
©西修（秋田書店)／NHK・NEP
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