「ナマモノ」であるお芝居を大切に
――お話を聞いていると、ご自分の中に声優がいて、演出家もいて、さらにファンの一人としての視点もあるんですね。
本当ですか! 初めて言われました(笑)。でも逆に、チェックのしすぎも良くない面があるんですよね。自分の声をチェックし過ぎればし過ぎるほど、リアルな感覚というのがどんどん薄れてしまうし、予定調和のお芝居になる可能性もあるんです。
――なるほど。
そもそも、お芝居って、ナマモノじゃないですか。だから最近は、チェックはほどほどに、という意識も持つようにしています。しっかりチェックするのと、し過ぎないところの中間あたりで収めることによって、共演者の方のお芝居がしっかり聞けて、一体感が生まれるような感じがするんですよ。お芝居が途切れない感じといいますか。演じていてそういう瞬間があると、すごく楽しいんです。
その時のキャラクターの感情の動き具合にもよるんですけど、塩梅を見極めて、“これ以上やりすぎたら、たぶん本番も同じ感じのお芝居になってしまうな”って思ったら、やめておいたりしてますね。
「想像でいつも無重力体験しています(笑)」
――『水星の魔女』は宇宙が舞台の作品ですが、市ノ瀬さんが宇宙でしてみたいことは何かありますか。
宇宙人に会ってみたいです!私、宇宙人はいると思ってる派なので、宇宙に行ったらUFOを見つけたいです(笑)。あとは、無重力空間を純粋に体験したいですね。
スレッタたちが暮らす場所はどういう環境なのか、無重力を体験したらよりわかると思うので。ジュースはどんなふうに飲むのか、歯磨きはどういうふうにするのか…そういうことが体験できたら楽しそうだなって思います。
――この作品で、擬似体験しているところもあるのでは?
イメージの中ではそうですね。常にエアリエルに乗って、想像でいつも無重力体験しています(笑)。
――(笑)。いま、ご自身にとって、『水星の魔女』はどんな作品になりそうでしょうか。
ものすごい大作で主人公をやらせていただけることになって、もちろんプレッシャーはあるのですが、『水星の魔女』は本当に面白いんです。だから、観てくださる一人でも多くの方に面白かったなって思っていただきたいですし、 スレッタを演じることによって、私自身もどんどん成長していきたいなって思います。
彼女は、自分にとって演じたことがあるようでなかったキャラクターなので、日々、どう演じたらよりスレッタらしくなり、より物語の面白さが表現できるのかを意識して演じさせていただいてます。お話を通して、それが魅力的に、皆さんにお届けできればいいなと思っていますね。
来週はミオリネ・レンブラン役・Lynnさんのインタビューを掲載予定。お楽しみに!
【プロフィール】
市ノ瀬加那 いちのせ かな
12月20日生まれ、北海道出身。2016年に声優デビュー。19年に『Fairy gone フェアリーゴーン』で初主演を務める。近年の出演作に『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』(ぷりん/須理出未来)、『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』(オリヴィア)など。
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<作品紹介>
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
2022年10月2日より毎週日曜午後5時~
MBS/TBS系全国28局ネットにて放送中
<STORY>
その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。
<スタッフ>
企画・制作:サンライズ、原作:矢立肇/富野由悠季、監督:小林寛、シリーズ構成・脚本:大河内一楼、キャラクターデザイン原案:モグモ、メインキャラクターデザイン:田頭真理恵 キャラクターデザイン:戸井田珠里/高谷浩利、メカニカルデザイン:JNTHED/海老川兼武/稲田航/形部一平/寺岡賢司/柳瀬敬之、音楽:大間々昂
<キャスト>
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那、ミオリネ・レンブラン:Lynn、グエル・ジェターク:阿座上洋平、エラン・ケレス:花江夏樹、シャディク・ゼネリ:古川慎、ニカ・ナナウラ:宮本侑芽、チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
【公式サイト】g-witch.net
【公式Twitter】@G_Witch_M
【公式TikTok】@g_witch_m
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