「この子はこの作品のヒロインだったんだなぁ」
――「二月の黎明号」やナナコと悠真たちは、生きる時間も、思考回路も、生命の形すら異なる存在同士でありながら、友達になります。なぜ悠真たちは“自分とは異なる存在”と友情を育めたと思いますか。
自分とは異なる存在を拒みたくなるのは、その存在がどんなものだかわからず怖い、と感じるからだと思います。黎明号はとにかく穏やかで説明上手ですし、ナナコは最初から人間の味方ですし、ユウマは宇宙が大好き故に知識があって好奇心も旺盛です。怖いの前に”相手をわかりたい”とおもったことが、友達になるきっかけになったのではないでしょうか。
――悠木さんにとって、本作の登場人物のうち、もっとも共感するのは誰でしょうか。
真悟かなぁ。共感とはちょっと違うかもなんですが、めちゃめちゃ盛り上がってたけどすんごい怖い思いして、びゃーん!って泣くあの感じ…経験あります(笑)。
――(笑)。劇中で特にお好きなシーン、印象深いセリフがありましたら教えてください。
ナナコが悠真に後ろからぎゅってされてるシーンが好きでした。場面も相まってめちゃくちゃ泣いちゃいました。アフレコの時よりも、絵が出来上がってからのほうが、ナナコのヒロイン度が高くなってるというか…。ボディは無機物だけど、この子はこの作品のヒロインだったんだなぁと感じたシーンでした。
――最後に、本作を楽しみにしている方々に向けて、メッセージをお願いします。
ちゃんとワクワクして、ちゃんとハラハラして、ちゃんと泣いて笑える作品です。人ならざる者が出てくるからこそ人が浮き彫りになる本作を、ぜひ劇場で楽しんでいただければ幸いです。懐かしい景色と美しい夜空と水が劇場であなたを待っています。
明日からは、ナナコと同じ“人ならざるもの”「二月の黎明号」を演じた朴璐美と、本作を手掛けた黒川智之監督の対談を掲載します。お楽しみに!
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<作品情報>
映画『ぼくらのよあけ』
2022年10月21日(金)全国公開
【STORY】
1万2000年をかけて地球に来た“未知なる存在” と子どもたちの極秘ミッションが今、始まる―
「頼みがある。私が宇宙に帰るのを手伝ってもらえないだろうか?」
西暦2049年、夏。
阿佐ヶ谷団地に住んでいる小学4年生の沢渡悠真は、間もなく地球に大接近するという“SHⅢ・アールヴィル彗星”に夢中になっていた。
そんな時、沢渡家の人工知能搭載型家庭用オートボット・ナナコが未知の存在にハッキングされた。
「二月の黎明号」と名乗る宇宙から来たその存在は、2022年に地球に降下した際、大気圏突入時のトラブルで故障、悠真たちが住む団地の1棟に擬態して休眠していたという。
その夏、子どもたちの極秘ミッションが始まった―
【CAST】
杉咲 花(沢渡悠真役)、悠木 碧(ナナコ役)、藤原夏海(岸 真悟役)、岡本信彦(田所銀之介役)、水瀬いのり(河合花香役)、戸松 遥(岸 わこ役)、花澤香菜(沢渡はるか役)、細谷佳正(沢渡 遼役)、津田健次郎(河合義達役)、朴 璐美(二月の黎明号役)、横澤夏子(岸みふゆ役)、ほか
【主題歌】
三浦大知「いつしか」
【STAFF】
原作:今井哲也「ぼくらのよあけ」(講談社「月刊アフタヌーン」刊)
監督:黒川智之
脚本:佐藤 大
アニメーションキャラクター原案・コンセプトデザイン:pomodorosa
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:吉田隆彦
虹の根デザイン:みっちぇ
音楽:横山 克
アニメーション制作:ゼロジー
配給:ギャガ/エイベックス・ピクチャーズ
製作:2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
【公式HP】http://bokuranoyoake.com/
【公式Twitter】@bokura_no_yoake
©今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会