榎木淳弥が「共感していたら日常生活が送れない」と語る主人公とは?アニメ『農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。』インタビュー(前編)の画像
© 樽戸アキ・しょぼんぬ/双葉社・「農民関連」製作委員会

「モンスター文庫」より全5巻が刊行されている人気ライトノベル『農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。』は現在コミカライズも「モンスターコミックス」から6巻が刊行されている。そんな本作のアニメで主人公を演じるのは、『スパイダーマン』のピーター・パーカー役の吹き替えや、『呪術廻戦』の虎杖悠仁役で活躍する榎木淳弥。彼が本作で挑むのは、ファンタジー世界で農業をして生きる主人公・アル・ウェインだ。今回は前後編で本作へのアフレコの模様を聞く。

 

冒険や問題解決に“農業”が絡んでくる異色作


――本作への出演が決まったときのお気持ちや、作品の第一印象はいかがでしたか。

 

原作小説では、農民の主人公を軸に展開していくんです。こういうジャンルだと、最初から冒険者を目指しているようなキャラクターが主人公である場合が多いと思うのですが、今回は農民という普通の職業。戦う職業じゃないところから始まって、後々冒険者になるときもそんなに彼が乗り気でないので、そこが新鮮なおもしろさだと思いました。

 

――榎木さんが演じられるのは、今のお話でもあったように、農業に勤しむアル・ウェインという青年です。この役については、どのようなキャラクターだと思われましたか。

 

最初は常識人なのかなと思っていたんですが、コメディ要員だったりもして、ぶっ飛んだ面も割と多いキャラクターです(笑)。農業に対して執着的な愛情や情熱を持っていて、そういう面が強調して描かれるんですよね。野菜に関する知識をまくし立てるシーンもあったりするので、結構変わり者なのだなという印象を受けました。

 

――アルがその情熱で農民関連のスキルをMAXにしたことで、本作の物語は展開していきますね。ストーリーについてはどんな印象をお持ちでしょうか。

 

ダンジョンに潜ったりはしませんが、ストーリー全体としてはかなり冒険に主軸が置かれているんです。冒険者ギルドがあって、依頼を受けてどこかに向かったり、その訪れた先で政治的な問題が起こったり。そして後々、彼が農業にこだわる理由も明かされていきます。あとは恋愛的な展開もあるんですが、そこはあまり主軸ではないというか、どちらかというと「ある問題」をどう解決していくかというところがポイントになっている作品で、そこに野菜や農業が絡んできたりするのが独特の魅力だと思います。

 

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