4月22日(金)公開のしんちゃん映画最新作は、しんのすけの出生の秘密に迫る忍者アクション大作『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』。“もののけの術” で呼び出したゴリラで「地球のへそ」の栓を守り、自身もゴリラの屁祖隠胡麻衛門(へそがくれごまえもん)を演じるのは花江夏樹さん。全4回でお送りする花江さんインタビュー企画の第1回目は、キャラクターへの第一印象と役作りについて伺いました。
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「ウホ」だけでどれだけ表現できるか、自分なりに探って見つけていった
ーー花江さんはアニメ『クレヨンしんちゃん』に出演されるのは今回が初めてなんですよね。
そうなんです。なので最初に胡麻衛門でオーディションのお話をいただいた時には「あのしんちゃん? やったー!」って大喜びしました。
ーー胡麻衛門役でオファーされたんですね。
はい。見た目が完全にゴリラだったので少し驚きましたけど、しんちゃん映画ってそういう尖ったキャラクターがわりとよく登場するイメージがあったので、すぐに「なるほど、ゴリラか」と納得しました(笑)。
ーー胡麻衛門が面白いのは、人間の言葉を喋るわけではなく、セリフもすべて「ウホ」なところですよね。
そうなんですよ。その「ウホ」っていう喋り方で、何をどこまで表現できるのかっていうのは挑戦でした。声質も本当のゴリラに近いリアルさがあったほうがいいのか、それともデフォルメした感じにしたほうがいいのかなど、いろいろと悩んだ末にオーディションを受けたので、受かったのはすごく嬉しかったですね。
ーー実際に花江さんが演じられた胡麻衛門の声を聴きましたが、「ウホウホ」だけでよくこんなに感情が伝えられるものだと感動を覚えました。
ありがとうございます。台本には日本語訳のセリフがカッコで書かれているので、発している言葉は「ウホ」であっても、それぞれにしっかりと気持ちや感情を込めて演じているんです。限られた発声でどのくらいのバリエーションを作ることができるのかは、僕自身も探りながら見つけていきました。
ーーいずれにしろ、攻めたキャラクターであることは間違い無いですね。
橋本昌和監督は、『TARI TARI』(2012年放送のテレビアニメ。花江はウィーン役で初のレギュラー出演を果たした)で起用していただいて以降、これまでもいろいろな作品でお世話になっている方なんですけど、毎回これまでにやっていなかった役柄を求められるんです。例えば『ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』(2016年放送)では教師役を演じたんですが、当時はそんなに高い年齢の役をやったことがないなかで「やってみてください」と言われて。
ーー新しい一面を引き出してくれる監督さんなんですね。
そうですね。まあ、別の言い方をすれば無茶ぶりとも言えるんですけど(笑)。今回の胡麻衛門もまさにそうですね。ゴリラ役も初めてですし、さらに言えば父親を演じるのも初めてなんですよ。
ーー胡麻衛門はゴリラですが、子を持つ父でもありますからね。
そうやって毎回新しいことにチャレンジさせてもらえるのはやりがいもありますし、ありがたいなと思っています。
ーー(取材時)先ほど収録を終えたばかりですが、手応えはいかがでしたか?
映像がかなりできていたので、そこはやりやすかったです。自分の声がのった映像を確認してみても、そんなに違和感はなかったかなと思います。もちろん不安な気持ちもあるにはありますが、そこは橋本監督を信じて公開を楽しみに待ちたいなと思います。
文/岡本大介
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花江夏樹独占インタビュー第2回は明日公開予定!
花江夏樹 はなえ なつき
6月26日生まれ、神奈川県出身。11年に声優デビュー。14年に出演した『アルドノア・ゼロ』(界塚伊奈帆役)、『東京喰種トーキョーグール』(金木研役)、『四月は君の嘘』(有馬公生役)で第9回声優アワード新人男優賞を受賞。ほか、近年の主な出演作に、『鬼滅の刃』(竈門炭治郎役)、『プラチナエンド』(ルベル役)、『群青のファンファーレ』(天音・グレイス役)、映画『グッバイ、ドン・グリーズ!』(ロウマ〈鴨川朗真〉役)、『映画 オッドタクシー・イン・ザ・ウッズ』(小戸川役)など。
INFORMATION
■タイトル:映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝
■原作:臼井儀人(らくだ社)/「月刊まんがタウン」(双葉社)連載中/テレビ朝日系列で放送中
■監督:橋本昌和
■脚本:うえのきみこ、橋本昌和
■製作:シンエイ動画・テレビ朝日・ADKエモーションズ・双葉社
■声の出演:小林由美子、ならはしみき、森川智之、こおろぎさとみ ほか
■ゲスト声優:川栄李奈、ハライチ
■主題歌:緑黄色社会「陽はまた昇るから」
■公開日:4月22日(金)
■コピーライト:©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2022
公式サイト:https://www.shinchan-movie.com/
ある日、屁祖隠(へそがくれ)ちよめという女が、野原家を訪ねてきた。ちよめは、自分がしんのすけの本当の母親だと告白する。その夜、突然忍者が野原家に忍び入り、寝ているしんのすけを連れ去ってしまう。しんのすけが連れて行かれたのは、忍者だけが暮らす忍びの里だった……。その里には「地球のへそ」があり、屁祖隠家が「もののけの術」でエネルギーが漏れ出ないようにへその栓を代々守ってきたという。もしも栓が抜けたら、エネルギーが漏れ出し、地球は枯れ、自転が止まり、世界の明日は失われてしまう……。屁祖隠の名を継ぐ「屁祖隠しんのすけ」は、果たして地球の未来を守れるのかーー!?