■“気は優しくて力持ち”な最強打者

 そして圧倒的な第1位(35%)に選ばれたのは、野球漫画の巨匠・水島新司氏の『ドカベン』の主人公「山田太郎」。右投げ・左打ちでポジションはキャッチャー。

 岩鬼、殿馬、里中らとともに“明訓四天王”と呼ばれ、明訓高校を五度も甲子園に導いた名選手。甲子園では通算打率7割5分、本塁打20本という驚異的な猛打を披露。現実ではPL学園時代に清原和博氏が記録した通算本塁打13本が歴代最高なので、いかに山田の数字がすさまじいかが分かる。

 ドラフトでは岩鬼を指名した2球団を除いた10球団が山田を1位指名。意外性のあるリードとおそろしい強肩の持ち主で捕手としての評価も高く、ライオンズに入団した1年目から本塁打と打点の2冠王を獲得。もちろん新人王に選ばれた。

 そんな山田の唯一の欠点と言えるのは、ライトゴロを食らったこともある“鈍足”くらい。貴重なキャッチャー、強肩強打、温厚な性格と、野球選手としての才能と人間的魅力にあふれた好青年な点からも、今回のアンケートで推す声が多かったのかもしれない。

 そんな山田太郎を選んだ人からは「安心して見ていられる打者」(32歳・男性)、「打ってほしいところで必ずホームランを打つ男」(37歳・男性)、「打率7割はこの人しかいない」(34歳・男性)、「どんなボールもキレイに打ち返すスイングが印象的」(31歳・男性)、「存在感、安心感がほかを凌駕する」(44歳・男性)、「とんでもない打者が多いドカベンの中でも飛び抜けてスゴイから」(44歳・男性)、「打てる捕手という最強の男」(48歳・男性)、「チャンス強さとチームを優勝に導く存在感」(47歳・男性)といったコメントが寄せられていた。

 4位以降は、新旧の野球漫画のキャラクターが入り交じる結果に。山田とは高校のチームメイトだった『ドカベン』の岩鬼正美は、3位と僅差の第4位にランクイン。山田とはまた違ったタイプのハチャメチャな強打者で、かなりの人気を集めていた。

 あなたが思う「最強のスラッガー」は、今回のトップ12の中に入っていただろうか!?

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