みなさま、こんにちは!声優の西田望見です。だんだんと季節が冬に移り変わって、クリスマスや年末を感じるようになってきました。CMなどでもクリスマスの音楽が流れたりしていて、私はクリスマスソングがとても好きなので冬の嬉しいポイントでもあります。今回は私が声優を意識するきっかけとなった、アニメ『CLANNAD』についてご紹介していこうと思います。
中学生のころの私は「将来は大学生になる」という数年先の夢を周囲に語っていました。実際どんな職業につきたいのか、イメージがまったく湧かず、困って「大学生」と書いていたのかな、と今になって思います。そして、実際に夢の大学生になってとっても充実したオタクライフを過ごすうちに、ぼんやりとアニメや漫画に関わる仕事をしたいなと思うようになったんです。
漫画や書籍が好きなタイプのオタクだったので、はじめは出版社に勤めることを目標にしていました。ですが……調べていくうちに漢字を知らないと務まらないということに気がつき(笑)。
ご存じない方にご説明するのですが、私はびっくりするほど漢字が苦手なのです……。冷静に考えたら、文字を仕事にする職業なんだから漢字は必須でしょう。大学生の私はそこまで頭が回っておらず、その事実に気づいたとき、いきなり就活に挫折してしまったんです。
もともと二次元にしか興味がないオタクで、声優にはまったく興味がないどころか「このキャラは〇〇さんが声をしている」という話そのものを避けていました。あくまで私にとって、そのキャラクターはそのキャラクターだったので、三次元の人間として感じたくなかったのかもしれません。
そんな中、勉強しつつも時間がたっぷりある“アニメ三昧”な大学生活を送るうち、そろそろ自分好みのアニメも見尽くしたな、と思っていたところで私の人生を変える『CLANNAD』に出会ったんです。ストーリーが素晴らしく、心が優しくなる話ばかりで、大人になってこんなに泣くことってあるんだ!? というほど泣きました。「家族」って大切だなと思わせてくれるような作品で、心にしみました。